Diary 2005. 6
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6月30日 (木)  「神田きくかわ」のうなぎ。

美味しいものは、ほんのすこし悲しい味がする。

その店は閑静な住宅街の中で、息を潜めるように、ひっそりと建っていた。
石段を上がって店に入ると、料亭のような空間が現れた。ガラスの格子戸の廊下が伸び、右手には錦鯉が泳ぐ池、左手は厨房を囲む大きなカウンター席、奥はお座敷になっている。

カウンター席は楽しかった。
厨房は静かな活気に満ちていた。板前さんが魚に包丁を入れて刺身にしたり、分厚い黄色のお布団みたいな「うまき」を焼いていたり、小鉢に何か盛り付けたり。
夫とわたしは違う種類の「ご膳」を注文した。

一の膳は、うなぎを中心とした季節の料理。
うなぎのポン酢和え、香ばしい白焼き、肝の煮こごりやうなぎのハム、うどの酢味噌和えや上品な炊き合わせ。どれも細やかな心遣いが見える。
二の膳が、うな重。
お重箱のふたを開けると、香ばしい匂いが飛び出した。ツヤツヤした姿と、カラメル色の甘辛い匂い。めまいがしそうだ。
うなぎはたっぷりした長さで、端の方は重箱に入りきらず折りたたんであった。
脂がぎりぎり残るくらいの焼き加減で、食べると意外にあっさりしている。ふっくら柔らかで、小骨はまったく感じない。タレはきりっとした甘辛い味で、くどさが無い。
テーブルにタレの小瓶が置いてあるのもいい。うなぎが足りないなんて人はまずいないだろうが、万が一、ご飯だけが余っても、タレがあれば最後まで美味しく食べられる。

お腹がはちきれそうと思いながら、結局、全部食べた。
なぜか、満腹でも「もう当分、うなぎはいいわ」という気分にならなかった。周りの人が何を食べているのか、気になってしまう。
右隣の老人は、常連客らしい。店のスポーツ新聞を読みながら、白焼きが出来上がるのを待っている。
奥の三人組は肝焼きとうまきで一杯やり、左奥の三人組はお孫さんがおじいさんと、うな重を食べに来たようだった。
左隣の夫婦は予約注文のうな丼を食べていた。奥さんはお腹が大きかった。

一組去って、また新たな一組が入ってくる。週末の店は、お客が途切れることがないのだろう。
レジの脇では、お土産用か持ち帰り用か、出来立てのうまきやうな重の箱が高く積まれていた。


東京には、うなぎのお店がいくつもある。
中でも、昭和22年創業の「神田きくかわ」は、古くから親しまれている有名店だ。神田の本店は下町の気取らない雰囲気も手伝って、シーズンともなるとお客の列ができるらしい。

「ここのうなぎは美味しいから、一度行ってみたら」
そう言ったのは、弟だった。
弟は年に一度、親友のお父さんに誘われて、ご馳走になっている。

親友と弟が大学を卒業し、それぞれの道を歩き始めてまもなくのことだった。
彼は新入社員の研修中だった。
ある朝、彼はいつまでたっても出社しなかった。几帳面な彼には珍しいことだ。
心配した同僚が彼の携帯電話にかけると、母親が出た。病院からだった。
出勤途中に交通事故に巻き込まれ、即死だったという。
希望の大学に入り、希望の会社へ就職して、夢も希望も野心もようやく一歩踏み出したかどうかというところだっただろう。
とても礼儀正しい、優しい声の青年だった。弟にかかってきた電話を、何度か取り次いだ記憶がある。

葬儀が済んで、二、三年後のこと。
彼のお父さんから弟に、食事でもいっしょにしようと電話がかかってきた。
酒を酌み交わし、うなぎをつついたらしい。彼の思い出話をすることはなかったが、お父さんがなんとなく嬉しそうな表情だった、と弟が言っていた。
以来毎年、桜が散る頃になると、二人で「神田きくかわ」を訪れる。今年で10年くらいになるだろうか。

弟は一度も親友の墓参りをしていない。行きなさい、とわたしが何度言っても、曖昧な返事をするだけで、頑なに拒む。
でも、彼のお父さんとの食事は、どんな予定があっても必ず行っているようだった。

弟に、報告の電話をした。
「上野毛の支店、とてもよかったわよ。お料理もよかったし、お店の雰囲気も素敵だった」
「よかった。うなぎ、美味しかったでしょう。ぼくも今度、そっちにも行ってみようかな」
「デートにもいいわよ。ところで彼のお父様はお元気なの」
「元気だよ。このあいだ会って、ご馳走になった」
わずかに、弟が息を吸う気配がする。
「秋になったら、あいつの墓参りに行こうかと思う」
そう、それがいいかもしれないわね、とわたしも小さく頷いた。


■「神田きくかわ」
http://www.gnavi.co.jp/kikukawa/
上野毛(かみのげ)店;世田谷区中町4-20-13 / 03-3705-3737・3773
神田本店;千代田区神田須田町1-24-2 / 03-3251-1506・7925

※参考までに;うなぎと奈良漬け→5/18の日記http://www.kitchen-hime.com/diary/diary.cgi?mode=popup&y=2005&m=5&d=18

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6月29日 (水)  スペシャル弁当。

前夜のハンバーグの残りを利用して、「のり弁」を作りました。
お弁当といっても、すぐに「いただきます」してしまう、持ち運びしないお弁当。だから、こんなガラス容器なのです。
ワンプレートで盛り付けてもいいのですが、こうして詰めると、目先が変わって楽しいものです。
何より、残り物もただ温めなおすよりも、なんだか美味しそうに見えてくるから不思議です。

さて、のり弁にもいろいろな「海苔のっけ方法」があります。
一枚海苔がぺろっとかぶせてあるだけのもの。これが一番ポピュラーかもしれません。
ただ、この一枚海苔方式だと、フタを開けたとき、フタの裏側に海苔がくっついてしまって、ご飯は真っ白、なんて悲しい事件が起こることがあります。
ごはんの間に海苔をサンドするのもあります。
なんだ、ただの白ご飯ねと思って食べると、中に海苔が!と、嬉しい驚きが待っているわけです。

実家の母のスペシャルのり弁は、すこし手が込んでいました。
ちぎった海苔にお醤油をちろっとつけて乗せる。これを二段重ねるのです。
時間が経つと、海苔とお醤油とご飯がほどよく密着して、とても美味しかったのを覚えています。

今日ののり弁は、実家の母方式を一段だけ。
おかずは、左からいんげんのソテー、ウインナー、にんじんのグラッセ(花形の穴の中は別のお料理に使いました)、ハンバーグ、ポテトサラダ、玉子焼き、キャベツの浅漬け。それにお味噌汁がついたお弁当定食でした。

好きなものがいっぱい詰まっているお弁当は、笑顔を作る早道です。

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6月28日 (火)  ハンバーグ成功への道。改訂版

風邪気味の夫に「今夜は何を食べたいですか」と訊いたら、「ハンバーグ!」と即答されました。こどもみたいだわ。
というわけで、今夜はハンバーグです。

美味しいハンバーグのコツは、何度かご紹介していますが(※)、厳選した5つのポイントを改めてご紹介しておきます。

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【ハンバーグ成功への5か条】

1)ひき肉は、お塩とお水を少量加えて、粘り気が出るまで、しっかり混ぜる。
手の体温でお肉がダレてしまうので、手早く!
玉ねぎやパン粉を入れるのは、こねたあとです。
冷蔵庫でいったん休ませるとよいようです。

2)玉ねぎは、キツネ色になるまでじっくり炒め、常温まで冷ます。

3)肉種は、両手でポンポンとキャッチボールをして、中の空気を抜く。
大きく成形する方が、美味しくできます。
火の通りをよくするため、真ん中あたりをへこませておくのを忘れずに。

4)火加減は中火。フタをして、ときどき揺すりながら蒸し焼きにする。

5)表と裏をひっくり返すのは1回だけ。
表面を押して、弾力があって肉汁が染み出てきたら、焼き上がり。
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ひき肉について。
牛:豚の割合で豚肉が多い方がジューシーに仕上がります。が、ハンバーガーなどには、牛肉のみのハンバーグが向いていたりするので、どんなお肉を使うかはお好みと言えそうです。
焼く方法について。
プロはフライパンで表面を焼いたあと、オーブンでゆっくり焼くケースが多いようです。が、家庭ではなかなかそんなこともできません。
差し水をして蒸し焼きにする、などの方法を紹介する本もあります。
わたしもいろいろ試してみたのですが、結局は手馴れた方法で焼くのが一番いい気がしました。
上記のポイントを守れば、普通にフライパンで美味しく焼けると思います。

美味しいハンバーグができますように!


☆今夜のお献立;
ハンバーグ、ポテトサラダ、キャベツときゅうり・香味野菜の浅漬け、わらびのお浸し、お味噌汁。

※ハンバーグのコツ;美味小話2002.8.1参照→http://www.kitchen-hime.com/initcont/new/memo_12.htm#020801

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6月27日 (月)  疲労回復に薬膳お粥。

連日連夜のまるで真夏の蒸し暑さに、バテ気味です。
元気があるときは、ガツンとスタミナのあるお料理や、スパイスたっぷりのお料理もいいのですが、既に疲れているときにはすこしツライ。
そんなときには、カラダに優しいお粥さんを食べることにしています。

今日は、薬膳のお粥さん。(※写真右上奥の青い磁器の椀)
お水からゆっくりコトコト、お米を炊きます。
干し海老の戻し汁と刻んだ海老と、千切り生姜、角切り大根も加えます。干し海老はダシ、大根はボリュームアップのためです。
ナツメ、クコ、蓮の実、サンザシを加えます。お粥さんなので、乾燥のものをそのまま入れてもOK。
小豆や黒豆(下煮しておく)を加えることもあります。

薬膳といっても専門家ではないので、少量を使うようにしています。
お薬ではないから、食べて即効果が出るというものでもないでしょうが、食後はからの中からポカポカ温まるのを感じます。

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使用した薬膳について(詳しくは専門書を見てください);

◆なつめ(棗);中医学では大棗(たいそう)と呼ばれる。疲労回復、健胃(胃腸の機能を高める)、血を補う作用など滋養強壮効果がある。生姜と組み合わせて使うとなお効果的。

◆クコ(枸杞);血液代謝の促進、高血圧を予防など強壮効果。補血作用があり、目によいことでも知られる。貧血や立ち眩みにもよいとされる。

◆蓮の実;気持ちを安らかにする効果があるとされる。疲労回復・健胃に。

◆サンザシ(山査子) ;サンザシはバラ科の落葉低木。消化を助け、胃もたれ、胸のつかえなどに効く。脂肪分解作用により肥満にもよいとされる。肉を軟らかくする作用もあるので、肉の煮込み料理などに加えることもある。胃酸過多.胃潰瘍の場合は避ける。

◆生姜;解熱・鎮痛作用、咳や吐き気・痰を沈める作用、高血圧を予防など。新陳代謝に好影響を与えるので体を温め、胃腸の働きを助ける。
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ちなみに。
大根には、アミラーゼ・プロテアーゼ・リパーゼなど、消化酵素が多く含まれています。
この消化酵素の力を引き出すには、生食が効果的らしい。すなわち、酵素はたんぱく質でできているので50度以上に加熱されるとと働きが悪くなり、60〜70度になるとほとんど働かなくなるのです。
効果的に食べようと思ったら、大根おろしが一番良さそうです。
また、ビーフンの炒め煮に使ったニラも、薬膳のひとつ。
ニラには胃腸を整え、血液循環を良くする効果があるとされています。

疲労回復に効くのよね、胃腸にいいのよね。
そう思うだけでも、カラダが喜ぶかもしれません。
夏バテに薬膳のお粥さんやスープ、おすすめです。


☆今夜のお献立;
薬膳粥、ビーフンとニラの炒め煮(玉ねぎ・油揚げ・ハム・卵入り)、お茄子の甘辛煮、トマトとオクラの三杯酢、ぬか漬け(きゅうり・お茄子)。甘夏の炭酸ゼリー、さくらんぼ。

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6月26日 (日)  濃密で鮮やかな食卓。

人も犬も植物も、しおれてしまいそうな暑い週末。
元気なのは、ベランダのバジルとアボカドばかりだ。
このアボカド、実は種から発芽させたもの。熱帯の植物だから、植えっぱなしのベランダでは冬は越せないだろうと思っていたら、なんと4年目になった。
ときどき剪定しているが、ジャックと豆の木みたいに、上へ上へとぐんぐん伸びる。もうすぐ頭がつかえそう。暑いのがよほど嬉しいのだろう、黄緑色のアクリル絵の具を塗ったような葉っぱをひらひらとさせている。

映画を見ながら、うっかり寝てしまったようだ。気が付けば、もう夕方4時。
突然鳴り響いた電話の音が、よどんだ空気を蹴散らした。
「もしもし、今晩いっしょにメシ食わない?」
近所に住む独身友達だった。
「いいわよ。暑いし、おそうめんつるつるかしらね」
「そうだなぁ、美味しい赤ワインを持っていこうと思っているんだけど。実家からもらったメロンとさくらんぼも持っていくよ」
おいしいワイン、メロン、さくらんぼ!これ以上の眠気冷ましは無い。
「じゃあ、パスタでも作らなくっちゃね」
そんなわけで、予定変更。急に空腹を感じた。彼もお腹をすかせてやってくるだろう。

ワインは、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ケランヌ(Ciranne)だった。
調べてみると、ボメ・エ・フィスという造り手はまだあまり知られていないが、実力派の注目株らしい。若さと果実味が残っていて、香りも口あたりも余韻も美しい。お値段以上の味だと思う。

お料理はサラダとフリッター、それにパスタを作った。
サラダは、トマトといんげん、赤玉ねぎをオリーブオイルと塩コショウで和える。
それだけではワインに負けるので、アンチョビとパルメサンチーズで、塩気とコクをプラスする。サラダには、白のバルサミコ酢がとても重宝する。めったに手に入らないのが困るけれど。

フリッターは、冷蔵庫にあったイカをおろして輪切りにしたのと、ズッキーニ。
卵が多いフリッターはふんわりして、衣も美味しい。レモンタイムの葉をしごいて乗せ、レモンをきゅっと絞って食べる。
イカはちょうどいいくらいのプリプリで、ズッキーニは噛むと中からジュースが溢れた。

そして、そら豆のクリームパスタ。
そら豆の旬は短いから、いっしょうけんめい食べることにしている。お芋のようなホクホクした食感と、愛らしい色と形が好きだ。
にんにくと玉ねぎ・ベーコンを炒めて、塩茹でしたそら豆を入れる。爽やかさを出すために、ほんの少しバルサミコ酢を入れる。レモン汁でもいい。さらに、パスタの茹で汁と生クリーム、パルメサンチーズを加えてクリームソースにする。
そら豆を思い切り味わいたいのなら、ペースト状にしてソースにするのもいいだろうが、それではそら豆のカワイイ形がもったいない。柔らかく茹でて、つぶしながらパスタに絡めて食べた。
すこしにんにくが効いたクリームソースが、フルボディのワインによく合っていた。

メロンはよく熟していた。
夜更けになってすこしは涼しくなったかしら、と窓を開けると、むっとする熱気が流れ込んできた。慌てて窓を閉める。濃厚なのは、メロンとワインでたくさんだ。
冷房のきいた部屋で、好きなものを好きなひとと好きなだけ、飲んで食べてしゃべったら、あとはベッドへ直行するだけ。ここでは、食べ過ぎとか飲み過ぎとか、堕落という言葉は、無いことになっている。
日曜は週末だけど、週の初めでもあるのだ。
たっぷり食べて、ゆっくり寝る。
元気な一週間は、好きなことから始めなくちゃね。


☆今夜のお献立;
トマトといんげんと赤玉ねぎのサラダ、カマンベール・チーズ、イカとズッキーニのフリッター、そら豆のクリームパスタ。メロンとさくらんぼ。

■コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ケランヌ(Ciranne)1995 →詳しくはこちらhttps://www.exwine.net/s/catalog/7801014n.html

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6月24日 (金)  ぷるるん、初夏の味。

冷蔵庫に甘夏がありました。
食べ飽きて、どうしようか、すこしもてあましているところでした。
梅雨の合間の太陽がぎらついて、じっとりした汗を呼びます。
ふと、ゼリーを作りたくなりました。

厚い皮を剥いて、実を取り出して、ジュースをしぼり‥
お砂糖はこのくらい、甘めにしようかしら‥
ゼラチンを溶かして、ああ早く、ひんやり固まりますように‥‥

ぷるるん、と口あたりも涼しい、初夏のゼリーができました。
まぶしい日差しを拾って固めたら、こんな色になるでしょうか。
ぷちぷちした果肉が、口の中で楽しげにはじけます。
炭酸を注いだら、もっとはじけそうです。


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【初夏の甘夏ゼリー】の作り方;

1)甘夏(3〜5個)は皮を剥き、実を取り出す。包丁を使うと手早くできる。
実を取り出したあと、ぎゅっと絞って、ジュースを取る。実とジュースで、正味400g強になるように。

2)ゼラチン10gを、大さじ2くらいのお水でふやかしておく。

3)1の甘夏に、お砂糖(150〜200g、味見しながら好みの甘さになるように)と、お水100ccを加える。

4)ホウロウまたはステンレスのお鍋で、3を加熱する。沸騰したら、アクを取りながら弱火で5分くらい。

5)なめてもヤケドしないくらいになるまで冷ます。冷めたら、オレンジオイル(orリキュール)と、ふやかしたゼラチンを入れ、静かに混ぜる。
型に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。


☆今夜のお献立;暑くてバテ気味、簡単ごはんです。
おむすび(たらこ・ちりめん山椒・梅)、きゅうりとわかめのお酢の物、冷奴わさび漬け添え、ぜんまいのきんぴら、ぬか漬け。甘夏のゼリー。

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6月23日 (木)  梅、順調です。

梅干の梅酢がぐんぐん上がっています。7〜8センチまで上がったので、重石を1/3に減らしました。
よく見ると、まだ溶けきっていないお塩があるようです。お塩がすっかり溶けるまで、もう数日、様子を見ようと思います。
赤じそを入れるのは来週になりそうです。

※6/14(カレーにあうサラダ)と6/15(プリンのお話)を、こっそり追記しました。


6月22日 (水)  梅仕事〜減塩梅干の作り方。

梅仕事その2、梅干です。
毎年10キロ漬けるのですが、3Lサイズの大きな南高梅を使うので、個数はたいしてありません。
あちこちおすそ分けもしていますが、夫婦で一年間でちょうど食べ切ります。

お味と保存を考えるならば、18%の塩分で漬けるのがオススメです。
できあがりはかなり塩辛くなりますが、1年2年と経つうちに、梅本来のふくよかな味になるようです。
でも、我が家は減塩生活をしているので、18%というわけにはいきません。
そこで毎年、12%の減塩梅干を作っています。それでもけっこうしょっぱいです。
上にも書いたように、ちょうど一年で食べ切るので、常温保存でもまったく問題ありません。
一年で食べ切るというのは、お味の点ンでもちょうどいいのです。つまり、減塩梅干はカビないように焼酎を使うので、一年を過ぎた頃から、味や色が落ちてくるのです。

姑は18%で王道の梅干を作り、実家の母は8%の超減塩で作ります。
姑のは翌年以降も味が安定して、梅干らしい美味しさになります。母のは塩辛さがめっきり減って、梅漬けといった印象。お茶請けにぴったりな梅干です。
わたしの12%はお砂糖を加えるので、塩辛さがマイルドになります。甘い味はほとんどしません。
それぞれの事情と好みに合わせた梅干、どれもみんな愛情がこもっていて美味しいです。

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【減塩梅干12%の作り方〜塩漬けまで】
完熟南高梅 10kg、塩 1.2kg、氷砂糖800g〜1kg、ホワイトリカー150〜200cc
漬ける容器(プラスチックの樽など。口が広い重石を乗せられるもの。ビニール袋で漬けるのは避けた方がよい)←アルコール消毒をしておく

1)梅を30分ほど水に浸して、アクを抜く。完熟を使うので、短時間でOK。

2)水洗いの後、よく乾かしてヘタを取る。

3)氷砂糖は4日間に分けて使う。初日の分250gをフードプロセッサーなどで細かくし、お塩と混ぜ合わせておく。

4)大きめのボウルに焼酎少々を入れ、梅を入れる。3のお砂糖&お塩を少量入れて、全体にお塩がまぶるようにゴロゴロ転がす。
←焼酎にくぐらせることで殺菌。塩ずりで梅に細かな傷がつき、梅酢が出やすくなる。

5)底にお塩を薄くふり、4の梅をぎっちりと並べていく。一段並べたら、お塩をして、またその上に積んでいく。4と5の行程を繰り返す。

6)最後に多めのお塩をふり、お湯飲み一杯分の焼酎をかけまわす。この焼酎が呼び水になって、梅酢が上がりやすくなります。
※画像2枚目;焼酎をかける前の様子です。

7)落し蓋をし、梅と同量〜2倍の重石をかける。梅酢が上がってきたら重石を軽くするので、調節が出来る重石にするとよい。
埃が入らないようビニール袋などをかぶせて、涼しいところで7〜10日間ほど漬ける。このあと赤紫蘇を入れる行程に入る。
※画像3枚目;
こんなふうにペットボトルのミネラルウォーターを重石にしています。重さがすぐわかり、調節もできるのでベンリ。

8)氷砂糖は一日目(仕込みの日、お塩と混ぜて250g)、二日目250g、三日目四日目は200〜250gと、分けて入れます。二日目以降は粉状にする必要はありませんが、なるべく小さいかたまりにして、氷砂糖が直接梅に触る面積を少なくします。お砂糖が当たると梅がシワシワに固くなります。
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○梅について;

梅干にするには青梅でもいいのですが、完熟の梅がオススメです。梅酢が早く上がるので失敗が少なく、またお味も柔らかくてふっくらと美味しく仕上がります。
青い梅を買った場合は、室温で数日ほど追熟させて、黄色になってから使います。

○減塩で作る際の注意;

18%を下回ると、カビが出やすくなると言われています。
わたしは上記の方法で何年も仕込んでいますが、一度もカビたことはありません。
ポイントは、梅を焼酎にくぐらせてから漬けること、塩ずりするなど梅酢が上がりやすくすることです。
減塩の場合は、一日で梅酢が梅がかぶるくらいに上がる必要があります。もし上がりにくかったら、重石をすこし重くする、あるいは樽を揺すってお塩を早く溶かすなどしてください。
梅酢が数センチになったら、重石は梅の重量の半分に減らしてOKです。梅が水面に出なければよい。


仕込み翌日(2日目)で、もう梅酢がひたひたに上がってきました。3日目で、5センチ弱くらいまで上がっています。

梅酢があがっているか、重石はちょうどいいか、毎日チェックします。甘酸っぱいプラムの香りがして、毎日見るのも楽しい作業です。

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6月21日 (火)  梅仕事〜おいしい梅酒の作り方。

今年も梅仕事の季節になりました。
梅干とカリカリ小梅は毎年、梅酒は隔年で仕込んでいます。
まずは、梅酒からご紹介しましょう。

上の画像は、去年仕込んだ2004年度の梅酒です。
手前から、黄熟梅の梅酒(ホワイトリカー)・35度の焼酎の梅酒、ホワイトリカーの梅酒。
そろそろ飲み頃になってきました。
味見すると、黄熟梅は香りが良い、焼酎のはまろやかで味がよい、ホワイトリカーのは尖っているが梅酒らしい、という感じになります。
味にはっきりと丸みが出てくるのは、1年半を過ぎた頃でしょうか。
今楽しんでいる2002年の梅酒は、ずいぶん美味しくなっています。

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【梅酒の基本のレシピ】
梅 1〜1.5kgキロ、ホワイトリカー(焼酎なら35度)1.8L、氷砂糖 0.6kg〜梅と同量 

1)梅は1時間、水に浸してアクを抜く。
2)水洗いして、ザルなどにあげ、よく乾かす。←重要!
3)熱湯消毒(orアルコール消毒)したビンに、梅を入れ、その上に氷砂糖を入れて、ホワイトリカーを注ぐ。きっちりフタをして、直射日光のあたらないところで保存する。
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○お砂糖について;

氷砂糖以外の普通のお砂糖でもできるのですが、一度に入れると、お酒に溶けにくくなります。
氷砂糖はゆっくり溶けるため、梅がカチカチになりにくいので、あとで梅をジャムに利用するのにも適しています。
無糖で作ることもできます。ただし、お砂糖を入れることで、梅のエキスが出やすくなるので、無糖の場合は熟成期間が長く必要となります。また、お砂糖を入れる場合と比べて、若干保存性が弱まると思われます。
わたしは毎年、おおよそ梅の重量の60%の割合でお砂糖を入れています。これでも十分、甘口のお酒になります。

○中の梅について;

中の梅は、取り出すという説もありますが、梅酒が濁っていなければ、入れっぱなしでもかまいません。
わたしは2年間、入れたままにしておきます。その方がエキスがよく出るような気がします。
あとで取り出した梅は、ジャムにしてもよし、そのまま食べても美味しいです。アルコール度数が高いので、そのまま食べるときは注意しましょう。

梅の分量は、基本のレシピよりも増やすことができます。
わたしは焼酎一升(1.8L)に対し、1.2キロ〜同量まで増やすことが多いです。梅が多ければ、梅の味が濃くなって美味しいのですが、アルコール度数が低くなってしまいます。
数年以上の長期保存を考えるならば、基本のレシピよりも増やさない方がいいでしょう。

○お酒について;

失敗しないのは、ホワイトリカー。焼酎を使う場合は、35度のものを使うようにしましょう。梅から出る水分でアルコール濃度が低くなるので、それ以下の度数では、保存性に影響が出てきます。
長期保存を考えないのならば、芋焼酎やみりん、ブランデーなどで漬けることもできます。ただし、そのお酒自体に風味があるので、梅酒らしい味わいとはすこし異なるものになります。
みりん梅酒は、わたしも作ってみたのですが、パンチにかける気がします。スッキリしてまろやかな味を望むなら、やはり35度の焼酎がベストだと思います。


画像2枚目は、6/20に仕込んだ梅酒。
今年は梅酒を作らない年だったのですが、梅干の梅がすこし余ったので作りました。
今年のレシピは、黄熟南高梅450g、氷砂糖250g、焼酎200cc。
余った材料で仕込んだので、変則レシピです。一年寝かせて、翌年には飲みきる予定です。香りのいい梅酒ができそうで楽しみ♪


※毎年、梅酒と梅干はレシピページにまとめようと思いつつ、作業に追われて作れませんでした。とりあえず、日記にメモとして記した次第です。
見にくいと思いますが、お役に立てば嬉しいです。

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6月20日 (月)  こっそり追記。

6/11分(からすみのお話)・6/12分(だしのお話)を追記しました。

このところ、梅の仕込みで忙しくしていました。
カリカリ小梅はあと一週間でできあがり。
梅干は昨日、漬け込みました。今年も10キロです。
梅酒は隔年で仕込んでいて、今年は無し。でも、何にもしないのもつまらないな、と500gだけ仕込みました。

トウキョウは毎日蒸し暑くて、正直カラダにしんどいです。みなさんもどうぞ体調にはくれぐれもお気をつけて〜。


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