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January,2003
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ぴかぴかの金時豆。
コトコトじっくり時間をかけるお料理が好きです。
炒め物のように、強火でジャッと作るのも緊張感があっておもしろいですが、コトコト料理には出来上がりが見えそうで見えない、ドキドキ感があります。
お豆さんを煮るのも、コトコトじっくり時間がかかります。
前の晩からお豆をお水に浸しておき、十分柔らかく煮えるまでには2〜3時間かかるのですから、気が長いお料理です。
面倒といえば面倒ですが、常にお鍋につきっきりというわけではありません。時間はかかるけれど、コツを抑えてしまえば手間がかからないシンプルなお料理なのです。
それに作ってしまえば、冷蔵庫で一週間日持ちし、食卓を飾る一品になり便利です。
時間が無いときには圧力鍋を使うのも方法ですが、やっぱりお鍋でコトコト作る方が美味しく煮えるように思います。
コトコトじっくり煮たり、いったん冷ましたり、という作業は一見非効率的。しかし、そこにこそ美味しさのヒミツがあるのです。
今ではそのメカニズムの大部分が科学的に解明されているわけですが、昔の人はそれを経験的に知っていたのですね。
科学的な根拠はさておき、コトコトお料理はゼッタイ「時間」という魔法が美味しさを生み出しているに違いありません。ハリー・ポッターにもできないような魔法が。
お豆さんを甘く煮たものは、どちらかといえば、女性が好むお惣菜かもしれません。でも、意外と男性も好きだったりするんですよ。
たくさんは要らないけれど、ちょこっとあると箸休めに嬉しい。そんな地味だけど、存在感のあるお惣菜なのです。
昔はどこのお母さんもよく煮ていましたから、家庭のぬくもりを感じさせるのかもしれません。男性はこういう「おふくろの味」的な家庭料理に弱いですよね♪
「今日のオススメは金時豆よ。どう?」
「うん、よく煮えている。ふっくら柔らかくて、甘さも控えめでちょうどいい」
「よかったわぁ。今日は特に上手に出来たと思うの。それにキレイでしょ」
「ほんと、ぴかぴかしているよ。食卓の宝石だね」
ううむ、食卓の宝石!うっふっふ。わたしはすっかり悦に入って、晩酌をいつもよりサービスしてしまいました。
夫は時には、わたしのお料理に手厳しいことを言うこともありますが、美味しかったときにはきっちり評価してくれます。かなり褒め上手。
おかげで、よりいっそう料理道を精進しようという気になるものです(笑)。
気を良くしたわたしは、友人と母に、切干大根の煮物と金時豆をおすそ分けしました。翌日友人から、とっても美味しかった!とお電話がきて、にんまり。
お鍋いっぱいあったお豆さんは、こうしてあちこちの胃袋へと収まり、数日で無くなりました。
明日は、大豆で五目豆でも作ろうかしら。

1、金時豆(300g)は前の晩からお水に浸しておく。
※乾燥豆300gで、ル・クルーゼ20センチで煮るのにちょうど良い量。
出来上がりの量は、お鍋半分くらいになります。
2、お水を変えて、たっぷりのお水(約3倍)で沸騰させる。
沸騰したら、ゆでこぼす(お湯を捨てる)。
再度、新しいお水で沸騰させ、ゆでこぼす。
3、約2倍のお水で、フタをして煮る。
最初は強火。アクが出たら取り除くこと。
沸騰したら、お豆が踊るくらいの弱火で、フタをして
お豆が柔らかくなるまでコトコト煮る。
※途中、お水が無くなってきたら適宜足すこと。
4、食べてみて、ほんの少し硬さを感じるくらいのところで、
お砂糖(200g)を2回に分けて入れる。
数分火にかけて、お砂糖が溶けたら火を止めて、
フタをしたままゆっくり冷ます。
5、再び火を入れ、煮汁を煮詰めていく。
お砂糖50gを入れ、十分柔らかくなるまで煮る。
※もしまだ硬いようだったら、フタをして弱火で少し煮るとよい。
味見をしながら、はちみつ(or水あめ)を大さじ2〜3入れてできあがり。
フタをして、ゆっくり冷ましましょう。
※はちみつを入れたら、火は止めること。
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一般的には、金時豆はゆでこぼしをしないと思います。
ゆでこぼしをすると、アクがきれいに取れるので
ぴかぴかのお豆さんになるのです。
が、アクと同時にやはり栄養分も流してしまうことになるので、
一長一短かもしれません。
すこし煮崩れた家庭っぽいお豆さんと、おすまし顔のぴかぴかお豆さん。
わたしはどちらも好きです。
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冬のお野菜レシピ。
今日は冬のお野菜をたっぷり使ったレシピをご紹介しましょう。
我が家の平日のごはんは和食が中心ですが、こんな洋風のような中華のような家庭料理もときどき登場します。
何料理、とジャンル分けできないような無国籍な家庭料理は、使用するお出汁や油、スパイスを少し変えるだけで、中華にも和風にもイタリアンにもエスニックにもアレンジは無限です。
そこが家庭料理の「いいかげん(好い加減)」なところ。塩梅をみることは容易(たやす)くはないけれど、自由気ままなお料理は楽しいものです。
クリスマスにお正月、と飽食続きで、ちょっぴりお腹周りが気になる我が家。
わたしが作るときには、レシピよりもさらにお野菜を多く入れて、お味もレシピより薄味にしています。
そして主食もヘルシーに。白粥、中華粥、玄米雑穀ご飯、お蕎麦や少なめのおうどん。ぴかぴかの銀シャリは週末のお楽しみにとっておきます。
美味しく食べながら、スッキリしたカラダになったら理想的。継続は力なり、ですよね。

たっぷりのお野菜がぺろっと食べられる蒸し煮。
レシピでは優しいイタリアンの風味にしてあります。
スパイスやオイルを変えてみたり、
お水を多めにしてスープ風にしてもよいと思います。
→ミートボールとお野菜の蒸し煮のレシピへGO!

小松菜やほうれん草、青梗菜は今が旬。
いろいろなお料理で楽しみましょう。
調味料は、オイスターソースと豆乳のみ。
シンプルですが、美味しいですよ。
→青菜とえのきのクリーム風のレシピへGO!

ポタージュ・スープにはいろいろなレシピがありますが、
これはちょっと変り種かも。
かぶの優しい甘さに、にんにくのパンチをちょっぴり。
そして牛乳の半量を豆乳にしてあるので、
ポタージュのわりにあっさりめです。
ハンディーブレンダー(ビーター)で写真のように、
ふわふわあわあわのカプチーノ仕立てにすると
とっても美味しいです♪
チーズトーストとサラダで、休日のブランチにどうぞ。
→かぶのポタージュのレシピへGO!
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| (レシピは2002年の大地宅配の商品情報紙プロセスに掲載されたものです。) |
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黒豆ブーム。
といっても、世間様のことではありません。ひっそり密かなマイ・ブーム(笑)。
このお正月はとにかく黒豆をよく食べました。もともと黒豆好きなのですが、風邪でお咳がひどかったので、毎日のように黒豆をお汁ごといただいていました。
昔から黒豆の煮汁はノドの痛みや咳に効く、と言われていますよね。
これは真実で、黒豆に含まれる「ソヤサポニン」という成分が、咳を鎮めたり喉の炎症を抑える効果があるそうです。実際、黒豆を食べるとガラガラだったおノドがうるおって、いくらか痛みが緩和されるような気がしました。
黒豆は栄養的に非常に優れていて、このソヤサポニンのほかにも、悪玉コレステロールや中性脂肪を抑えるレシチンやグリシニンなども豊富。
まだまだあります。また黒豆の色素は、抗酸化作用が注目されているポリフェノールの一種であるアントシアニンですし、ビタミンBやEも豊富、食物繊維も豊富とくれば、美容効果も期待できそうです。
スバラシイ!黒豆よ、キミは偉大だ!
と感動していたら、偶然もお年賀に「築地ちとせ」の黒豆のお菓子とお茶(黒豆茶)をいただきました。
お菓子「丹波 黒豆の月」は、白あんにほの甘く煮た黒豆を粒々のまま練りこみ、ミルク風味の生地で包んだもの。このお菓子は可もなく不可もなくという印象。
もうひとつ、詰め合わせに入っていたのが、写真には写っていないお菓子「黒豆大納言」。こちらはふるふるのこしあんの水羊羹の生地に、黒豆を合わせた上品な半生菓子。小豆と黒豆、二つのお豆のお味の違いが楽しめて、なかなか美味です。
でも、お菓子よりもわたしが気に入ったのは「丹波黒豆茶」。パックの麦茶のように炒った黒豆が小袋に入っていて、それを沸騰したお湯で煮出すというものです。
恐る恐るお茶を作ってみたら、これが予想外の美味しさ。麦茶に似た香ばしさと黒豆独特のほのかな甘みに、ふっと気持ちが和みます。
煮出した後のお豆もお料理などに使って食べられるそうです。
ふっくら艶やかな黒豆煮。またたくさん作ってもらおうかしら。
作ってもらう、、、そうなのです、恥ずかしながら黒豆だけは毎年母に煮てもらっているのです。
作り方を教えてもらっても、やっぱり母の黒豆にはかなわない。聞けば、母もいまだにいろいろ情報収集をして、より良き黒豆にすべく工夫を重ねているようです。
「いいわよ。たくさぁーん煮て持っていってあげる!」
電話の向こうの母の声が弾んでいました。

1月のお気に入りのおやつ。
ヨーグルトの黒豆煮ときなこ、くこの実添え。
ちょっぴり美人になれそうです、ふふふ。
黒豆の玄米炊き込みご飯もオススメです。
→縄文ご飯のレシピへGO!
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※楕円のフォルムも美しい
塗りのお盆(画像上)は下村漆器。 |
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聖護院大根の煮物。
久しぶりに、お台所に立ちました。
年末からのお風邪が長引いて、ここしばらく、お台所から遠ざかっていたのです。ごはんの支度は夫がしてくれたり、ふたりでしたり、実家の母にも助けてもらいました。
お台所は夫の手によって、すっかりきれいさっぱりと片付けられています。汚れたお皿も、料理途中のお鍋も、出しっぱなしの調味料も無し。
何を作ろうかしら。お台所がきれい過ぎて何も浮かばない、、、。
お料理をする、というのは意外と頭を使います。
ありあわせの材料を前に、食べる人を思い浮かべ、おおよそのできあがりの様子を想像する。調理プロセスと時間、ほかのお料理との味や栄養のバランスまで、同時にくるくると考えをめぐらせなければなりません。
プロの料理人が頭を使うことを要求されるのは当然ですが、家庭でのお料理もぼんやりした頭では到底、美味しいものは生まれないでしょう。
しばらくお料理を休んでいたわたしの頭は、どうやら少々錆び付いているようです。
何を作りたいのかはもとより、自分が何を食べたいのかもわからない。とりあえず、お台所に立ってみた、という情けない状態なのです。
お台所を見渡してもあまりにすっきりとしていて、ぼけぼけした頭にヒントとなるようなものは何も無いし、冷蔵庫に何がどのくらいあるのかも検討がつかない。
こういうときには、片っ端から食材を出して並べてみるしかありません。
そうしているうちに、お隣の家からいただいた聖護院大根があったはずだ、と思い出しました。
ところが冷蔵庫にも外の野菜置き場にも見当たりません。しまった、片付けられちゃったのね。あそこにもここにもない、ない、ない、、、。
ようやく思わぬところから聖護院大根が見つかった頃には、お腹も限りなく空っぽに近づいていて、なんだか疲れてしまいました。ああ、ゆっくりとしみじみとしたごはんが食べたいなぁ、、、。
そのときです、錆び付いた頭が動き出しました。そうだ、お煮物を作ろう!!
それから空腹も疲れも忘れて、聖護院大根のお煮物を作りました。丁寧に用心深く、そして心をこめて。
煮あがったお大根はすぐに食べずに、お鍋にフタをして人肌に冷めるまで待ちます。
ゆっくりゆっくり温度が下がっていく時間の中で、お大根にお味が染みていき、余熱でじんわりとさらに柔らかくなって、旨みも引き出されていきます。
さあ、そろそろ食べてもよい頃。
器を抱えてひとり食卓に座ると、お出汁と聖護院大根の優しいやわらかな匂いに一瞬うっとりしました。まだ湯気の立ち上る半透明の聖護院大根を、ゆっくりと口へ運び味わいます。
干し椎茸と昆布のお出汁が効いて、ほんのりお醤油が香る薄味。聖護院大根の甘みが後から追いかけてきます。ああ、おいしい、、、なんてしみじみと美味しいこと!
わたしの錆び付きかけていた頭は、聖護院大根をきっかけに、またいつものようにくるくると働き始めました。
お料理をするときの生き生きとした緊張感。できあがったときの満足感とわずかな疲労感。久しぶりのわたしには、どれも心地よいものでした。
そしてお鍋や調味料に囲まれた、雑多だけど息をしているお台所。そう、この感じ!
わたしはお台所が自分の体温になったのを感じていました。
「今夜は和食。聖護院大根のお煮物、美味しいわよぉ」
帰宅した夫に、わたしはとても晴れやかな気持ちでにっこりと声をかけました。
お台所は出しっぱなしの調味料に使いかけのお野菜、汚れたお鍋やおたまが散乱して、さっぱりしていたはずの空間は見る影も無し。お料理中なのだから、仕方ありませんよねぇ。
夫はお台所をちらりと見て、出かかった言葉を瞬時に飲み込みました。
ハイハイ、わかってますって。きれいなお台所を維持すべく努力いたしますー。
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バーラムユー!
遅まきながら、
新年あけましておめでとうございます。
今年も『キッチンひめ』をどうぞよろしくお願い申し上げます。
みなさんにとって、楽しいこと美味しいことの多い良き年になりますように。
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未年の今年、うんと楽しみたいもの;
ラム・ウールのセーター+++ リーズナブルであったかい。
羊のチーズ+++ 牛さんに負けない豊かな味わい。
ラムチョップ+++ 低コレステロールで鉄分たっぷり。
天井に住む羊さん+++ 眠れぬ夜の心の友達。
新しいこの一年が、羊さんの恵みに包まれた温かい時間になりますように。
ヒミツの合言葉は、牧羊ブタ(!)のベイブ(1995/ユニバーサル映画)が教えてくれた「バーラムユー!」
その意味は、「羊皮を着た仲間たちに変わらぬ忠誠を。変わらぬ愛を。」
「ベイブ」はわたしの大好きな映画のひとつです。
ベイブはそのままだったら、人間に食べられてしまう運命の子豚でした。けれどもベイブは、座して食用への運命を受け入れるのではなく、何か人間の役に立って自分の存在意義を見つけたい、と思い始めます。
そこで牧羊犬たちの真似をするのですが、イヌは羊とはいわば敵対関係。イヌは羊を見下ろすように「命令」するのです。
でも、ブタのベイブが同じやり方をしてもうまくいきっこありません。所詮、ブタはブタ。イヌではないのですから。
ベイブは彼なりのやり方で、少しずつ羊たちの信頼を得ていきます。最初は頑なだった羊たちも、純粋で一生懸命なベイブを認めるようになり、ついにはヒミツの合言葉を教えてくれるのです。(詳しいストーリーはぜひ映画を見てくださいね。)
「バーラムユー」は、羊たちの同士としてのヒミツの合言葉。
決して、人間やイヌのように見下しての「命令」はありません。互いに同等の立場を認め合う、仲間の言葉なのです。
ベイブはこの言葉で「お願い」し、「感謝」することを忘れませんでした。
今年は羊さんの年。
羊にまつわることわざを紐解いていくと、あまり良い意味がみつかりません。人間にとって、羊はずいぶん昔から家畜であり、弱くて臆病なイメージだったのでしょう。
昨年末に何度目かの「ベイブ」を見て、あの「バーラムユー」が頭の奥でぐるぐると鳴り響きました。
人間も羊さんには、毛皮からお肉までずいぶんとお世話になっているのに、羊さんの気持ちをちっとも考えてやしない。ベイブの方が礼儀正しいし、お利口さんだわ、、、。(映画の趣旨からはだいぶ逸れているけれど。苦笑)
昨年は、こと食べ物にかかわる不祥事や問題が噴出した一年でした。
わたしたちは利益や手軽さ・スピード、舌の先だけの一瞬の悦楽を追い求め過ぎて、大切なものを忘れてきているのかもしれません。
人間の文明や科学がどんなに発達しても、ほかの命あるものの恩恵を受けなければ、そもそも人間だけではわたしたちは食べていくことすらできないのです。
植物、動物、口にするものすべてに関心を払い、感謝の気持ちを抱く。傲慢さを捨てて、謙虚に賢く、愛情深く、、、。
食についても、あるべき姿を忘れない一年でありたいと思います。
「バーラムユー」の言葉が、あなたをわたしを、心優しい道へと導いてくれますように。
すべての食べ物に感謝の愛を注ぐ一年でありますように。
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