トップページに掲載した「今日の美味小話」のバックナンバー。
食べ物に関する、ひめのミニミニおしゃべりです。
 since 09/2001

  ★このキュートな「ひめキャラ」は読者のともみちゃんが作ってくれました! 
October,2001
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今日の美味小話 *  10/31

 キャベツ。

 これから少しずつ寒さが深まるにつて、甘さが増してくるキャベツ。我が家でもよくお世話になるお野菜のひとつです。

 キャベツはほぼ一年中、店頭に並ぶので旬がいつなのか、疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。キャベツには決まった旬があると言うよりは、種類によって旬が異なります。春先から出てくる「春キャベツ」と呼ばれる春玉は、巻きが緩く、葉が柔らかくてみずみずしいので生食向き。真冬の寒玉(かんだま)はしっかりした巻きで表面にしわが少なく、寒さにあたって甘みが強く感じられます。こちらは煮崩れしにくいのでロールキャベツに最適。
 10月も下旬になり、大地宅配で我が家にやって来るキャベツも寒玉系のものになってきました。葉はぴんと張り、巻きはぎゅっとぴっちり、甘さも上々です。新聞紙に包んでさらにビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すると、1週間以上美味しく食べられます。

 キャベツを使ったお料理というと、どんなものを思い浮かべますか?
 豚カツにお決まりのキャベツの千切りから始まって、コールスロー、浅漬け、さっと茹でてかつおぶしとごまで和えるお浸し、お味噌汁、ロールキャベツ、焼きそば、回鍋肉、スープやグラタンもいいなぁ、、、考え出すとキリがありません。
 生でも加熱してもそれぞれ味わい深いキャベツは、懐深いお野菜と言えましょう。それなのに、使いかけの古キャベツが冷蔵庫の隅で忘れられている、なんてこともよくあるお話。

 そんなキャベツさんを簡単に美味しく食べられるお料理をご紹介しましょう。
名付けて「キャベツのくるくる炒め」
 忙しいときやもう一品欲しいときにぴったりのお料理です。キャベツは新鮮なものを使えばみずみずしさが味わえますが、古キャベツでも十分イケます。

 実はこのお料理は、母がよく作っていたものをアレンジしました。思い返せば、おそらく母も
「ううむ、あともう一品!」とか
「あっ、残っているキャベツを使っちゃわなくちゃ!」
というときに重宝していたおかずのようでした。
 わたしもよく作るので、我が家では「キャベツのくるくる」で通じる定番おかずのひとつになっています。芯もいっしょにザクザク切って美味しく食べられるのも、このお料理の嬉しいところ。

 おしまいに大事なことを。
 キャベツさんは栄養価の面でも優秀です。ビタミンCと胃腸に有効なビタミンUがたっぷり含まれています。ただし、ビタミンCは芯の部分に特に多いので廃棄せずに上手に食べましょう。またカラダに嬉しい繊維質も豊富と言われています。

 これから冬に向かってますます美味しくなるキャベツ。ぜひ積極的に食卓に取り入れたいものです。
今日の美味小話 *  10/30

 寄り道。

 週末、所用があって出かけました。
 秋晴れの気持ちの良い午後。カシミヤの半袖セーターにカーディガンでちょうど良い陽気です。用事も済んだことだし、せっかくのお天気、すこしお散歩することにしました。

 御茶ノ水(お茶の水)は昔からいくつもの大学や病院が点在する、独特の空気を持つ街です。
 大学の校舎は各種の模擬試験会場にも貸し出さ
れるので、街は若い雑多な活気に包まれています。
 御茶ノ水にも大小の本屋さんがありますが、さらに
歩いて神田方面に出れば、大きな本屋さんや古本屋
さんがひしめく通りに出ます。またこのあたりは
スポーツ用品店も多く、より安い物、よりマニアックな
物を求めるひともやって来ます。
 この他、御茶ノ水には画材屋さんや楽器屋さん、
それもクラッシックな楽器を扱うお店からエレキギター
専門店のようなお店まであり、ちょっと貧乏臭さのある学生の街に色を添えています。

 わたしも10代、20代の頃は幾度となくこの街を歩いていました。学校はこの街ではなかったのですが、いくつもの模擬試験を受けたり、本を捜しに来たり、スキー用品を揃えたり、画材屋さんでぶらぶらしたり、と実にさまざまな目的でこの街を訪れていました。

 あの頃から一体何年経つのか、、、。

 歩くうちに、移りゆく街の風景の中にも、覚えの
ある景色がずいぶんと残っていることに気づき
ました。もし、あの頃のわたしに会ったなら、
こう言ってやりたい気分です。
「おーい、○歳のワタシはキミの予想とは全然
 違うけれど、悪くない悪くない。
 人生っておもしろいよー!」

 生意気盛り、悩み盛りの若いわたしと、今の
オバサンのわたし(本人はそんなつもりは毛頭無い
が、この街を闊歩しているひとたちから見れば、
間違い無くオバサンであろう。泣)。
 どちらのわたしも静かに見続けているのが神田川にかかるふたつの橋です。

 お茶の水橋からデジカメでぱちり。向こうに見える
アーチのある橋がもうひとつの橋、聖橋です。
オレンジ色の電車と緑濃い川辺と静かな水面。
見つめていると都会の喧騒を一瞬忘れます。


 こんなあんなをぼんやり考えながら、しかし目は
キョロキョロと小一時間も経ったでしょうか。疲れを
感じて喉が乾いた頃、とある今流行りのチェーンの
コーヒー店が目に入りました。
 要するにファーストフードにちょっとばかり外国の
色付けをして、小洒落た感じに仕上げたお店。
何も御茶ノ水でこういうところに入らなくても、、、
とも思ったのですが、意外とマルでございました。
何より良いのはオトナもゆっくりできる雰囲気が
あること。
 つい目移りしてアレもコレもと欲張ったトレイを
席に置いたとたんに、「ああ、疲れたわぁ」。
うっかり出かかったあくびを慌てて飲み込みました。
 こうした日常の何気ない仕草に現れるのが
年齢というもの。くわばらくわばら。

今日の美味小話 *  10/25

 りんご七会〜その3。

 3回目のお届けの先週は長野県梓川の原グループ、原志朗さんの「紅玉」でした。紅玉は一般店頭ではお目にかかることも少ないし、また大地宅配の単品注文も期間が短いです。だから「りんご七会」に入ってくるのを、毎年楽しみにしています。

 紅玉は、お菓子やお料理にも良く使われる国産
りんごとしてお馴染みですね。
 もともとはアメリカのニューヨーク州で発見された
もので、1826年からの記録が残る歴史ある品種
です。アメリカではJonathanの名で今でも親しまれて
います。日本には1871年(明治4年)に導入され、
昭和40年代半ばまでは「国光」とともに二大品種の
ひとつとして、たくさん生産されました。
 その後、品種の変遷の中で減反の一途をたどって
いましたが、ここ数年、また見直されているそうです。

 紅玉は鮮やかな紅色が美しく、果肉は黄白色で
芳香があります。最近の甘みの強い品種に比べると
やや酸味が強いことが特徴で、それがお菓子や
お料理に適しているのです。
 資料によると、紅玉は病気に弱く、また収穫前落果
も多く、栽培が難しい品種のひとつだそうです。

 原さんの紅玉は紅色というより深紅という方が
正確な濃い色で、大玉が多いことも特徴です。
ところどころ黒い点がついているものがありますが、
これは完熟の紅玉にでてしまう「ジョナサンスポット」
という症状だそうです。それだけじっくり熟してから
出荷しているということです。


 「りんご七会通信vol.3」から生産者、原明子さんのエッセイを一部引用してご紹介しましょう。

 ここで暮らし始めて4年半になりますが、私思いました。田舎に来たからってゆっくりのんびり暮らせるものではない。どこに居ても、自分の姿勢、人生の指針によるなって。何を大切に生きていきたいのか、、、。うーん、まだまだ勉強。忙しすぎると、感謝の気持ちを忘れがちになるので、ひとつ呼吸。怒りっぽくなったら、「あら、私カルシウム不足かしら、、、」とニッタリ笑ってみる。はて、できるかしら、、、。

 都会に住む者はとかく、田舎暮らしに憧れるものです。が、現実はそんな夢物語のようなものではないのですよね。ことにりんご農家として、一年を通じて自然と向き合い、りんごに愛情を注ぐことは想像以上に大変なことでしょう。
 原明子さんのエッセイのこの一節、都会暮らしのわたしの心にも染みるものがありました。


 さて、原さんの紅玉は食卓テーブルに飾ってしばらく楽しみました。窓越しの傾いた日差しの中で、原さんの完熟の紅玉はますます美しく、秋の空気を映していました。ゆっくりと鼻をくすぐる芳香は、疲れた気分をリフレッシュさせてくれます。

 鑑賞の後は食べるお楽しみ。生食の酸味も捨てがたいですが、やっぱり加工して食べるのが美味しいかもしれません。わたしのオススメはジャムとソテーです。

 ジャムは果肉の形がしっかり残るくらいの浅めに煮詰めて、ジャムとしてはもちろん、パイやタルトに詰めたり、ケーキに入れたりして楽しみます。冷凍保存すれば約一年保存できます。
 ソテーはくし型にカットした紅玉を、バターで透明感が出る程度に炒めて、仕上げにたっぷりのお砂糖をからめます。お好みでシナモンをふってできあがり。ほんのり温かいアップルソテーはアイスクリームに添えても相性抜群。男性にも好評のデザートになります。

 りんごとさつまいものタルトもとっても美味しいので、近日レシピをご紹介しようと思います。
今日の美味小話 *  10/24

 りんご七会〜その2。

 大地宅配の「りんご七会」第2回のお届け(先々週分)は、長野県梓川の原俊朗さんの「千秋(せんしゅう)」「アルプス乙女」でした。

 明るい紅色の千秋(大りんご)はさしずめ上品な
お母さん、濃紅色の愛らしいアルプス乙女(小りんご)
は元気いっぱいの子供たち、といったところでしょうか。
このりんごたちの向こうに、賑やかで温かい生産者の
ご家族を見るような気持ちがしました。


 さて、千秋は1966年に秋田県果樹試験で「東光」と
「ふじ」を交配育成して生まれました。新品種として
育苗登録されたのは、それからずっと後の1980年
だそうです。
 果汁が多く、サクサクと軽い食感、甘みと酸味の
バランスが良い爽やかなお味、そして香りも豊かです。
サクッと歯を当てるか当てないうちに、口の中に香りが
広がります。
 この時期、わたしは目覚めのコーヒーならぬ
目覚めのりんごと称して、朝食前に一切れ頬張るの
ですが、千秋はほんとうにすがすがしい朝を運んで
くれます。

 生産者の原さんご一家も大好きという千秋ですが、
栽培にはご苦労が多いようです。
「りんご七会通信vol.2」から生産者、原雪野さんのエッセイを一部引用してご紹介しましょう。

 千秋の畑は(中略)一番家から遠くにある畑で、手のかかる品種のため、剪定も摘果作業も一番最初に始めます。(略)  五月の連休明け、満開になった一面のりんごの花畑で、花摘み作業を行えるのも千秋の畑です。マメコバチが懸命に受粉作業をしている姿も見られます。(略)  千秋が色付き熟し始めると、収獲を待ちきれず早く熟したものを探して採って食べては、そのおいしさに感動しています。(略) 千秋は蜂に人気があり、実に傷がつきやすく甘い汁が出るためか、収獲の時期には蜂がぶんぶん飛んでいます。

 りんご農家の中では最もおいしい品種と言われているのですが、実は、大変つくりづらいりんごのため、栽培する農家は減少しており、主要品種からはずされてしまったりんごなのです。水分が多いため実が割れやすく、りんごの中で一番正品にならない格外のものが多く出て大変ロスの多いりんごです。
 その栽培が難しい千秋に、あえてこだわり続けている俊朗さんは、千秋が一番うまいりんごだと言います。上品でさわやかな口当たりと味わいを感じていただければ何よりと思います。

 千秋は生産者にとっては、本当にご苦労が多い品種なのですね。でも来年も再来年も毎年楽しみにしているので、どうかがんばってください。


 もう一種類のりんご、アルプス乙女は60年代に松本市の「紅玉」と「ふじ」の混植園で発見されました。1974年から市場出荷が試みられ、現在では生食用、料理用、観賞用として広く親しまれている品種です。
 1個平均35g前後、ピンポン玉ほどの大きさで、ツヤツヤした濃紅色もなかなかキュートなりんごです。その大きさを生かして、丸ごとアルプス乙女を入れたお菓子もあるようです。縁日でリンゴアメになるのもこの品種のようです。
 果肉は橙黄色で、甘くて果汁も多く、小リンゴの中では最も美味しいと言う評判も納得のお味でした。
 何しろカットせずにポケットにすっぽりするする納まる大きさ、かじるのに適当なサイズ、そして美味しいと来れば我が家での人気も急上昇。夫は毎日、ポケットにアルプス乙女を1個入れて出勤していました。

  明日は先週お届けの「紅玉」をご紹介します。
今日の美味小話 *  10/23

 秋の喜び、りんご七会。

 今年も大地宅配の「りんご七会(ななえ)」コースが始まりました。このコースに入会すると、10月から7週に渡って、長野県の原グループと青森の新農業研究会から7〜8種類(毎回約1kg)のりんごが配送されます。りんご七会ファンの我が家はもちろん、今年もこのコースを取っています。

 コースの楽しみは、パワー溢れるさまざまなりんごたちに出会うことのほか、りんごといっしょに入ってくる「りんご七会通信」です。
 担当の女性スタッフがキュートなイラスト付きで、
生産者の暮らしやりんご栽培の紹介など、
さまざまな情報をぎっしり綴っています。また
生産者の女性たちのエッセイやりんごレシピなども
見逃せない盛りだくさんな内容で、毎回楽しみ
なのです。

 去年も「りんご七会」を特集ページでご紹介して
きましたが、今年もこの美味小話で随時、
美味なりんごたちの横顔をご紹介します。


 第一回のりんごは長野県梓川の原グループ、原俊朗さんの「秋映え」でした。
 秋映えは暗色の深い紅色の大玉りんごで、硬めの肉質と酸味・甘みとも濃厚な味が特徴です。原俊朗さんのお父さん、原今朝生さんは1960年代に梓川に近代的なりんご栽培を導入しました。以降、梓川ではりんご農家が増え、今朝生さんの技術は現代農業などの本に紹介されるほどになりました。その技術は息子の原俊朗さん(37歳)へと確実に受け継がれ、さらに発展を続けています。

 「りんご七会通信vol.1」から生産者、原雪野さんのエッセイを一部引用ご紹介しましょう。

 秋映えが実る西林(せいりん)という畑は8月末、全国りんご大会の視察園地となり、約800人の県外のりんご生産者が集まりました。まだほとんど市場に出ていない珍しい品種なので、訪れた人々は興味深く見ていかれました。

 収獲の時というのは、やはりとても嬉しいものです。厳しい寒さの中での剪定、花の開花の時期には霜の被害を心配し、根気のいる花摘み・摘果の作業を2ヶ月続け、猛暑の中での草刈り、また病虫害との闘いと1年を通じて、目をかけ手をかけ育ててきました。化学肥料を使わず堆肥を使用して30年、安全性と味にこだわり続けているりんごです。

 りんご七会が届いた日、甘い香りに包まれた大玉の深紅の秋映えに「今年もありがとう。」とお礼を言いました。
 爽やかな梓川の空気とまぶしい太陽まで連れて来てくれたりんごのパワーに感謝。そして一年を無事に過ごしてまた新しい実りの秋が来たことに感謝です。

 明日はりんご七会第2回の「千秋」をご紹介します。
 
今日の美味小話 *  10/12

 葡萄の密かな楽しみ方。

 この秋のお気に入りは、手作りぶどうジュースとぶどうジャム。3回も作りました。
 使用するぶどうはキャンベル・アーリーや、昨日ご紹介した
ベリーAやスチューベンが適しています。ジュースはそのままで
飲むとデザートワインのようなコクがあります。
とても味が濃いので我が家ではお水で薄めて楽しんでいます。
自家製の果汁100%濃縮ジュースですね。
 ジャムは生のぶどうのジューシーさを残しながら、生食とは
ひと味違う美味しさがあります。トーストしたパンに塗って食べると最高です。



 今年のシーズンは終わってしまいましたが、
来年のためにレシピをご紹介しておきましょう。
これはわたしのオリジナルレシピではなく、プロセス(大地宅配の商品情報誌)No.137で紹介されていたものを参考にしています。


葡萄ジュース&ジャムの作り方***

@ぶどう(キャンベル・アーリー、ベリーA,スチューベンなど。
 減農薬のものを!)1kgは房から実をはずしてよく洗います。

Aホウロウのお鍋にぶどう、砂糖300gをまぶします(砂糖は
 ぶどうの25〜30%が目安。スチューベンを使用時は控えめ
 に)。ときどきお鍋を揺すりながら1時間以上おきます。図1

B火にかけます。沸騰したら弱火にして8分前後。次第に
 皮がツルッと剥け(図2)、ジュースが上がってきます。
 火を止めてレモン汁大さじ1程度を加えます。図3

Cザルなどにあけて、自然に汁が切れるのを待ちます。
 これがジュース。絞ると苦味が出てしまうので、
 あくまでも自然に気長に。

Dザルの中身を木べらなどでこします。しっかりこすと
 ザルには皮と種だけが残ります。ホウロウのお鍋でとろみが
 つくまで加熱すると、ジャムの出来あがり。
 とろみは緩い方が美味しいです。

※ジュースもジャムも消毒したビンに詰めて冷蔵庫で保存し、
  早めに飲みきるようにしましょう。
※ぶどう1kgでジュースは約500ml、ジャムは約300gくらいできます。




 生食でも十分美味しいぶどうを加工するのはちょっともったいない気もしますが、ジュースもジャムも市販のものでは味わえない美味しさです。来年はぜひ美味しいぶどうで作ってみてくださいね!
 我が家のジュースとジャムももう残り少ないです。家族に食べられちゃう前にしっかり味わっておかなくっちゃ!また来年までこのお楽しみとお別れです。
今日の美味小話 *  10/11

 葡萄味比べ。

 大地宅配で「秋のぶどうセット」を注文しました。減農薬のぶどうが3種類セットになったもので、何が入ってくるかはわからないお楽しみセットです。

 今回はスチューベン(奥の小粒のぶどう)、
シトロンネル(手前左のマスカット色のぶどう)、
ベリーA(手前右の巨砲のようなぶどう)
が入ってきました。

 箱を開けたそばから、ブドウ♪ぶどう♪葡萄♪と
歌い出してしまうくらいの芳香。市場を通さずに
宅配されるので、どのぶどうも完熟です。中には
こらえ切れなくてぽろりと落ちている粒も見えます。
 そっと取り上げて写真を撮っている間に、
香りに誘われてつまんでしまいました。う〜ん、ジューシー!甘い!爽やか!
 3種類、どれもとても個性的で甲乙付け難い美味しいぶどうです。

 なかなか市場ではお目にかからない品種もあるので、ここで少しご紹介しましょう。

 まずスチューベン(奥)。「これ以上の糖度はない」と品種カタログに記載されるほどの甘さです。こってりした甘みと強い風味がいかにもアメリカ系です。巨砲よりも二回りほど小さいサイズです。生産者は山形県の「おきたま興農舎」。
 同じく巨砲色のベリーA(手前右)。巨砲色ですが、本名はマスカットベリーAと言います。巨砲より一回り小さいサイズ。甘さと酸味のバランスがよく、微妙なマスカットの香りがあります。ジュースやジャムにしても程よい酸味と甘さでとても美味しい。
 薄緑色のシトロンネル(手前左)。このぶどうは雨にあたると裂果しやすく栽培が難しいため、作っているひとが少ない珍しい品種です。果肉は硬くしまってコリコリした歯触りです。糖度が高く、ほどよい酸味もあるので、そのまま食べるのはもちろん美味しいですが、シャーベットにしても美味しいのだそうです。
 ベリーAとシトロンネルは山梨県の「勝沼平有機ぶどう出荷組合」から。ベリーAはスチューベンと同じ「おきたま興農舎」からも来ていました。

 このぶどうセットを親しい方へ差し上げたところ、とても喜んでいただけました。特にスチューベンの甘さには驚いたご様子。リーフレットをいっしょにいれておいたので、珍しいシトロンネルも喜んでいただけたようでした。

 大地宅配(大地を守る会)を始めるまでは、ぶどうと言えばでデラウェア、ちょっと奮発して巨砲やマスカットくらいしか知りませんでした。今では我が家は毎年、夏の巨砲から始まり、旬のこの時期は実にいろいろな種類のぶどうを楽しんでいます。昔はデラウェア一辺倒だった夫は「ぶどうは食べるの面倒くさいなぁ」と思っていたようでした(殿方にありがちですよね〜笑)。が、そんな夫も毎年、ぶどうの味比べを楽しんでいます。
 日本古来の品種「甲州」や、最近店頭でも見かけるようになったイチバン人気の「甲斐路」も爽やかでとっても美味しいです(近いうちご紹介予定)。

 さて、ベリーAとスチューベンはぶどうジュースやジャムにすると、これまた格別の美味しさなのです。今年はもう3回もジュースとジャムを作りました。これはまた明日、お話しましょう。
今日の美味小話 *  10/6

 サンデーパン屋さん。

 真夏の間はお休みしていたパン作りを再開しました。約2ヶ月ぶりです。
 我が家はどちらかというとパンよりもご飯党なので、わたしも毎日パンを焼く必要はありません。1〜2週間に一度焼くペースでちょうど良いくらいです。言ってみれば、“サンデーパン屋さん”(焼くのは平日が多いけれど)。だから、最近世の奥さま方に大人気のホームベーカリーは我が家にはありません。夫には何度か購入申請をしてみたのですが、
「そんなに食べないのだから、必要ないよね。」
たしかにごもっとも。そんな環境なので、わたしはいろいろ知恵を絞ってパンを作らなければなりません。

 パンを手作りしたことのある方はおわかりと思いますが、パン作りの過程の中で特に「こね」はとても重要です。「手こね」ともなると、かなりの体力とコツが必要です。体力の無いわたしはすこし機械の力を借り、すこし乱暴な方法で「こね」乗りきります。
 すなわち、ニーダーという、パンなど粘着質の生地専用のかきまぜ棒のアタッチメントがついている、ミキシング機械を活用します。材料を入れてスイッチオン、、、ウィーンウィーンと機械は猛働き、、、モーターが焼き切れるか?という寸前でオフ、、、この危なっかしい作業を繰り返します。ここで生地がまとまってきますが、生地の伸びやつややかさは今一歩。
 そこで次にお世話になるのは自分の足。丈夫な食品用のポリ袋に生地を入れて、うどんの生地を足踏みするがごとく、足踏みします。といっても、生地に気を使って優しくそっと片足ずつです。みるみるうちに生地にツヤが出てなめらかになってきました。
 さて、次は発酵です。手作りパンのベテランの方は専用の容器やオーブンの発酵機能を利用なさっているようです。しかし、サンデーパン屋のわたしには望むべくもありませんから工夫工夫。発酵はお風呂場で。パンを入れた容器にはホテルのお持ち帰りキットのシャワーキャップをかぶせます(もちろん清潔なものを使用)。こうすると温度も湿度もどうやらとても具合が良いようなのです。
 そして焼き型。山型パン(山食パン)を焼くときにはパウンドケーキの型やクッキーの空き缶を利用しています。ところが先日、思いきって陶器のパン型を買ってみました。それが予想以上の扱いやすさで、かつ美味しく焼けて大満足。やはりお道具の良し悪しも大事なのです。今更のように納得しました。

 さて、久方振りの手作りパンの出来はどうだったのか。
 全粒粉を混ぜてシンプルなパンを焼きました。丸パン数個とミニ山食パン。発酵の具合も焼き加減も良し。焼きたては外側パリパリ、中はしっとりふっくら、おお〜っ我ながら大成功!と、ひとくち食べたところ気が付いたのです。お塩を入れるのをすっかり忘れていた〜!今回は有塩バターも少量使用していたので、塩分ゼロというわけではないのですが、ううむ、どこか少しボケた味。家族は
「すごく美味しいよ〜」
「うちは減塩なのだからちょうど良いじゃない」
などと慰めの言葉をかけてくれたのでした。

 でもね、ちょっぴり負け惜しみを言わせてください。今日のブランチに、山食はバタートーストにして手作りぶどうジャム、丸パンにはクリームチーズとスモークサーモンをたっぷりはさんだら、とっても美味しかったんだから!

 サンデーパン屋にとっては、美味しいおうちパンへの道はまだまだ長そうです。
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