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March,2003
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| →先月の「美味小話」はコチラ |
ふっくら牡蠣飯。
もうすぐ3月も終わり。
Rのつく牡蠣の季節も終盤に入ってきたので、慌てて「牡蠣飯(かきめし/牡蠣ごはん)」をご紹介しましょう。どうぞお試しくださいね。
炊き込みご飯のポイントは、まず水加減。
洗ったお米にお出汁や調味料を入れて、必ず具を入れる前に水加減を調節しましょう。具が汁気のあるものだったら、気持ちお水は少なめに。
味加減も微妙ですね。
味がないのも困りますが、濃い味の炊き込みご飯は野暮ったくなるだけでなく、ほかのおかずとのバランスが崩れるので気をつけましょう。
あくまでも薄味で。炊く前に舐めてみて、かなり薄いお吸い物くらいの塩気にとどめておくのが、失敗しないコツです。
もし塩気が足りなかったら、食卓に美味しい自然塩や七味、胡麻、コショウなどを用意して、お好みで各自が味を足せばよいのです。
お出汁と具の香りを楽しむ、上品な炊き込みご飯がわたしは好みです。
さて、画像はある平日の晩御飯。
牡蠣ご飯、きんぴらごぼう、あさりと菜の花の煮浸し、アスパラガスと卵のマヨ炒め、きゅうり・大根・人参のぬか漬け、お豆腐のお味噌汁です。
春が近いねぇ、としみじみ味わいながらゆっくり楽しんだ晩御飯でした。
→ひめ流「牡蠣ご飯」のレシピへGO!
○カキフライの作り方→美味小話2002.11.19
○牡蠣の栄養のお話→美味小話2001.11.16
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■■おまけのレシピ■■
1)菜の花はさっと塩茹でし、5センチ長さに切る。
茹でた後、お水にさらさないこと。
2)お鍋にアサリとお酒少々を入れ、フタをして加熱(酒蒸し)。
3)アサリの口が開いたら、お出汁をひたひた程度に加え、
お醤油少々で、若干濃い目に味を調える。
4)茹でた菜の花を加えて、ひと煮立ちしたらできあがり。
1)アスパラガスは根元2センチを切り落とし、
太いものは下の方の皮を剥く。数センチに切りそろえる。
2)フライパンにごく少量のオイルをしいて、
アスパラを塩炒めする。
3)色鮮やかになったら、溶き卵(卵に牛乳少々を溶いたもの)と
マヨネーズ、黒コショウを加えて、
強火で一気に炒め合わせてできあがり。
※2人分でアスパラ1/2束、卵2個、牛乳大さじ1、マヨ大さじ1が目安。
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フレッシュなトマト・パスタ。
今日は、前回3/11の美味小話でお話しした「春恋いしメニュー」から、トマトソースのパスタをご紹介しましょう。
「ここのトマトソースのパスタは、とても美味しいよ」
夫が、とあるイタリアン・レストランに連れて行ってくれたのは、一年前それとも二年前のことだったでしょうか。
何度も美味しいという話を聞いているそのパスタは、確かに、よくあるトマトソースとはどこかひと味違いました。
トマトの旨みがぎゅっと詰まっているのを感じるのだけれど、それが強すぎず嫌味が無い。すがすがしい初夏の日差しのようです。
ゆっくり舌の上でトマトソースを滑らせると、普通の生のトマトだけで作るソースとは明らかに違うふくよかさがあります。が、美味しいトマトを丸ごと味わっているかのようなフレッシュな印象が残るのです。
これはトマトの違いなのかしら。
赤いソースを優雅に口へ運びながらも、わたしの味覚センサーは目まぐるしく計算を始めます。
「この味、家でも出せるかな」
夫がフォークから丸いオリーブでも落とすように、何気なく言葉をこぼしました。
えっ、何ですって?まだ味覚センサーは分析を終わっていないのに。
しかし夫と言えども、「作れません、わかりません」とは言いたくない。
「そうねぇ、がんばってみるわ」
ひきつった笑いで、そう答えるのがせいいっぱいでした。
さてそれから。
お昼に夜に、と何度も試行錯誤を重ねました。それがなかなかあの味が再現できないのです。
シンプルなものほど難しい。技量を要するとはこういうことなのか、と半ばあきらめかけていた頃です。
買い物に出かけたスーパーで、セールの札をつけて棚に並んでいる、缶詰のトマトと眼が合いました。
思うに、日本のトマトでイタリア本場そっくりのお味を出すのは、少々無理があるのではないでしょうか。日本とイタリアとでは、太陽も風も水も土もまったく違うのだから。
もちろん最近では、ちょっと高級志向のスーパーやデパ地下に行けば、さまざまな種類のトマトに会えます。その中には、イタリアのトマトと同じ種類のものもあるでしょう。
でも、1個何百円もするようなトマトをソースにいくつも使うのは、家庭料理としてはあまり現実的ではありません。
ならば、日本の普通のトマトと、缶詰のイタリアのトマトを混ぜたら、、、。
この思いつきは大当たり!
我ながら、まずまずの出来です。あのイタリアン・レストランとそっくり同じとまではいきませんが、十分満足のいくお味ができました。
「今回のはどうかしら?」
「おお〜っ、これはかなり近いな。今までのよりずっといい!旨い!」
ようやく試食係りのお墨付きをもらうことができました。ヨカッタヨカッタ。
これからトマトがぐんぐん美味しくなる季節になります。
お陽さまをそのまま閉じ込めたトマトを丸ごと味わうような、そんなフレッシュなトマト・パスタを作ってみませんか?
レストランの味そのものとは言いませんが、気分は味わえると思います。
家庭で無理なく簡単にできるレシピになっていますので、よかったら、どうぞお試しください。
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春をさがしに。
春一番が吹き荒れ、啓蟄も過ぎ(今年は6日)、いよいよ春が近くなってきました。
リビングから毎日眺める四角く切り取られた空も、柔らかな青が部屋の中まで染み出してきそうです。冬のきりりと引き締まった青は、もう見えなくなりました。
こうなってくると、心が浮き足立ってきます。お外が呼んでいる、、、。
わたしは外出は車椅子のため、ひとりでは自由になりません。誰かが連れ出してくれるのをじっと待たなければならないのです。
わたしのもどかしい思いを察して、風の強い明るい午後、夫が声をかけてきました。
「お散歩に行こうか。春をさがしに行こう!」
外へ出ると、太陽はいつのまにか春の顔を装っているくせに、青くて強い風がぴしゃっと頬をたたきます。
さぶ〜。帽子をかぶり直し、コートの前をしっかり閉じる。足元に愛らしいオオイヌノフグリが咲いていました。さっそく小さな春を発見です。
久しぶりに見る近所の風景は一見、冬と変わりないようですが、よく見ると木々の芽がふくらみ、道端も枯れた色から生命を感じる緑になっていました。
園芸好きのお宅の庭先は早春の花が色を添え、鮮やかな柑橘がたわわに実っています。
枯れ木に白い霧がかかっているように見えた梅林は、近づくと、枝という枝いっぱいに真っ白い花をぎっしりつけていました。少し前までは紅梅もあったのですが、切り取られて駐車場になっていました。
桜の名所になっている遊歩道まで足を伸ばしました。
今年の桜の開花時期は、平年並みの見通しだそうです。まだ固いつぼみは、寒風に必死に耐えていました。
桜は冬と早春の寒さに十分あたることで、開花の頃がわかるのだそうです。寒気にきっちりあたらないと、美しい開花にならなかったり狂い咲きしたりするのです。
目を凝らして風に揺れる枝先を見ると、つぼみはわずかにふっくらしていて、着実に開花の準備を始めていました。
人間の桜予想だけでなく桜自身としても、あともう2週間と少しでほころび始める予定なのでしょうが、ほんとうに間に合うのかしら。
つぼみは微妙なふくらみ加減に思えるのですが、桜のラストスパートは目を見張るすごさですものね。あれよあれよという間にほころび始めて三部咲き、五部咲き、そして満開、、、。
目を閉じると、桜色に染まった景色が広がります。ああ、楽しみ。
あまり長く寒風に当たりすぎたのでしょうか。手足が冷たくしびれてきてしまいました。温かい缶コーヒーを買って、両手ですっぽり包み込むと体温が緩んできます。
まだ冬のしっぽ。春は鼻先。春本番まで、もうすこしです。
その夜の食卓は“しっぽ”と“鼻先”の気分で、春恋いしメニューにしました。
カラダが温まる根菜とゆばのミネストローネ、菜の花のソテー、フレッシュトマトソースとアスパラガスの色鮮やかなパスタ、デザートはいちごのヨーグルトクリーム添え。
透明な青い空の下で春をさがし、くぐもった灯りの器の上で春を呼ぶ。
わたしの春恋いし熱は、日を追うごとに高まるばかりです。


水ぬるむ頃、という言葉がふさわしい遊歩道。
あたり一帯がうっすら鶯色に染まって見える。


両脇に見えるは桜の木々。
満開の頃はとても美しい。

タイヤの影の中に、ちっちゃい春を見つけた!
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Thank you for your Accesses!!

3/9にアクセス20万を突破しました。
いつもご愛読くださり、ほんとうにありがとうございます。
サイト開設当初は、こんなに多くのアクセスをいただくようになるとは思ってもいませんでした。
読んでくださる方々が無かったら、ここまでサイトを続けることはできなかったと思います。
みなさんのアクセスや掲示板への書き込みが、わたしに励ましと元気をくれるように、
「キッチンひめ」が、読んでくださる方に食の楽しさや心の元気を運ぶことを願っています。
これからも「キッチンひめ」をどうぞよろしくお願いします。
ひめ@キッチンひめ
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土鍋ビーフシチュウ。
友人のお母さまと、お鍋談義をしていたときのこと。
「おばさまはいろいろお料理なさるから、お鍋もたくさんお持ちなのでしょうね」
「捨てられなくてね。ステンレスのお鍋がいくつもあるし、圧力鍋に土鍋でしょ」
「圧力鍋、わたしも去年やっと買いました。便利ですよね、アレ」
「そうね、急ぐときはね。でもやっぱりコトコトとゆっくり煮る方が、何でも美味しくできるように思うのよ。ビーフシチュウなんか圧力鍋で作るとダメね、お肉の味が抜けたようになっちゃって。でもね、土鍋で作るとホントに美味しくできるわよぉ」
「土鍋でビーフシチュウですか!」
思わず1オクターブ高い声で受話器を握り直しました。なるほど!それはさぞかし美味に違いない。
おばさまから素晴らしいことを教えていただいて1ヵ月後。
いよいよ実践する時がきました。食べるの大好き、お料理するのも大好き、というお客さまがあるのです。
まだまだ寒い風が夜空をなめるこの時期に、土鍋ビーフシチュウはきっとぴったりでしょう。
大ぶりに切った牛バラ肉とすじ肉(いずれも岩手県山形村産短角牛)は、ごぼうとともに前の日から煮ておきました。
煮汁にはバルサミコ酢と、赤ワインがほとんど1本たっぷり入っています。
一晩寝かせて余分な脂を丁寧に取り除き、軽く炒めたメークインと人参、丸のままの小玉ねぎをごろんごろんと入れていきます。
ドミグラスソースは固形のルウタイプを一箱の半分だけ。お肉とお野菜から美味しいエキスが出ているので、ソースは箱半分で十分なのです。
隠し味に赤味噌を。ごぼうに赤味噌と用心深く、和の色合いを重ねます。
コトコトじっくりゆっくり、土鍋が肝っ玉母さんのように、ビーフシチュウを包み込んでいきます。優しく柔らかく愛情深く。
家中に、猛烈に空腹を誘う匂いが漂います。
お客さまは気の毒に雨に濡れて、すっかり冷え切っているようでした。
温かい甘酒をすすめてから、シャンパンで乾杯です。
「遠いところ、ようこそ!ひな祭りおめでとう」
前菜から2、3のお皿に箸がつけられ、おしゃべりと笑いが食卓を滑らかに転がる頃、「そろそろ始めようか」と夫が赤ワインの栓を抜きました。
卓上コンロに火をつけると、土鍋から飴色の匂いがこぼれます。
「本日のメイン、土鍋ビーフシチュウでございまーす」
土鍋の蓋を取ると、ほわほわっと香ばしい湯気が広がり、全員が無意識のうちにすばやくその匂いをお腹に吸い込みました。
「わあ、おいしそう!お鍋でもするのかと思っていたんですけど、ビーフシチュウだったんですねぇ!」
バターをひとかけら、生クリームをひとすじ、ビーフシチュウの器に落として、ゆっくりとシチュウを口に運びます。
そして口の中からシチュウがすっかり消えてしまうかしまわないうちに、赤ワインをひと口すする。
なんて美味しい!これは旨いなぁ!笑みが止めようもなく溢れてきます。
「ううむ、かなりのボリュウムなのに、ずっと食べ続けたくなるなぁ」
「ほんとにそう。飽きないお味なんですよねぇ。あっさりしているというか」
「赤ワインがこれまた合うね。シチュウを食べてワインを飲むと、またシチュウが欲しくなってそうするとまたワイン、、、。終わりが来ないぞ(笑)」
土鍋ビーフシチュウはひとくち目から感動するけれども、それで終わらない。
ふたくちみくちと進むうちに、いつのまにか食べている者は、シチュウのその深い懐へと優しく抱きしめられてしまうのです。ふくよかな肝っ玉母さんにされるように。
後日、友人にメールしました。
「お母さんに、土鍋でビーフチシュウ、とっても美味しくできました!どうもありがとうございました、と言っておいてね」
すぐに彼女から、
「伝えました。かなり自慢気でした(笑)」と返信が来ました。
春一番が吹く前の冷え冷えする夜。
オトナのためのひな祭りディナーで、心もお腹もあったかくなろう。
灯りを落とした部屋に、
桜色の布と和食器が浮かび上がる。
小さなキャンドルと菜の花に照らされて、
時間がゆっくりと流れていく。
■■ 前菜 ■■

ガラスのオードブル・プレート(左上から時計回りに);
海老の香草焼き、戻り鰹、長いもの梅肉和え、
海ぶどう、花豆の甘煮、胡麻豆腐、
柿なます、いかなごくぎ焚き
左手の小鉢;長いもとみぶ菜の炊き合わせ
右手の杯;甘酒
この他、とろりと美味な白糸ゆばのお刺身(画像なし)。

1)オリーブ油でマリネした深谷ねぎを、
白ワイン少々で蒸し焼きにする。
2)トマト、モッツァレラチーズとともに、
オリーブ油とバルサミコ酢、ドライバジルで和える。

1)細切りベーコンを油をひかずに、じっくり弱火で炒める。
2)ちりめんじゃこと松の実を加え、ベーコンの油で炒める。
3)ボウルで生のみぶ菜をポン酢でさっと和え、くこの実も加える。
4)3のみぶ菜に、アツアツの2をかける。
全体を混ぜて召し上がれ。

残念ながら、ピントがちと甘い(汗)。

お好みでバターと生クリームを入れて。
お肉はもちろん、じゃがいも、人参、玉ねぎも旨い。
柔らかく煮えたごぼうは、
しっかり中まで味が染み渡り、予想を上回る美味しさ。
赤ワインとバルサミコ酢が、かすかな酸味をもたらし、
ごぼうと赤味噌で、ほのかに和風仕立て。
だからパンチがあるのに、しつこくない。
→『土鍋ビーフシチュウ』のレシピへGO!

1)塩漬けの桜の花を、お水に浸して塩抜きする。
塩抜きしたお水でご飯(もち米入り)を炊く。
2)生姜の甘酢漬けと三つ葉を刻んで、
炊き上がったご飯に混ぜる。
桜の花も半量を刻んで混ぜる。
3)茹で海老を細かく刻み、卵を混ぜ合わせて
荒い炒り卵を作る。
2のご飯に乗せてできあがり。
ふっと桜の香りがする優しい春の混ぜご飯です。
大根・きゅうり・人参のぬか漬けを添えて。

デザートは、カラメルソースがほろ苦い“大人プリン”。
ケーキ型でホール・プディングに作り、切り分けていただきます。
→『大人プリン』のレシピへGO!

お土産にいただいた桜のお茶は緑茶ベース。
MARIAGE FREES 〜SAKURA 2003
(マリアージュ・フレール/フランスの老舗紅茶ブランド)
甘いプリンと好相性で、ほっとするデザートタイムになりました。

ん〜、しあわせ♪
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