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May,2003
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初夏の喜び。山菜その2
山菜のお話の続きです。
気が付けば、6月の声ももうすぐそこ。山菜は雪解けの春のイメージが強いですが、実は採れる種類が変わりながら、雪解けから初夏まで案外長い期間楽しめます。
今日、ご紹介するのは、ミズと根曲がり竹。山菜ももう終盤に近くなってきました。
webでお話するにはちょっと遅い感のある話題ですが(汗)、どうぞお付き合いくださいまし。

ミズ(ウワバミソウ)は春先から夏過ぎまで、
長く楽しめる山菜のひとつです。
今時分は茎の部分を、
晩夏は「コブコ」と呼ばれる葉の根元にできる玉を食べます。
葉を捨て、フキのようにスジを取り、
さっと塩茹でします。
根元の赤い部分はややぬめりがありますが、
アクや渋み、苦味がなく、
さわやかで食べやすい山菜です。

ミズのきんぴら。
ごま油でごくさっと炒めて、
お出汁を含ませるように薄味に仕立てると、とても美味!

姫竹(筍)、細竹(筍)とも言います。
薄紅と緑色の色合いが美しく、
すっと細く伸びる姿が上品で見飽きません。
これもお店に並ぶことの無い、
貴重な山の幸。
普通のタケノコと違って、アクがほとんどないので、
アク抜きのための下茹でが要りません。
重ね着している着物をはがし、根元の硬い部分を落として、
フシとフシの間を、お味噌汁の具にしたり、
和え物や炒め物にしていただきます。

根曲がり竹の丸ごと焼き。
よく採れたてのタケノコを、その場で皮ごと焼くと旨いといいますよね。
それと同じです。
根曲がり竹はもともとアクが少ないので、
採れたてでなくても、丸ごと焼きが楽しめるのです。
根元の硬い部分を切り落とし、
タテに切り込みを入れます。
そのまま焼いても良いのですが、
ホイルで包んで少々蒸し焼きにしてから、
魚焼きの網で、外側の皮が黒く焦げるまでまんべんなく焼きます。
柔らかで甘い匂いとほっくりした味わいは、
それはそれは上品で美味。
山菜というと“野趣あふれる”、というイメージを見事に覆してくれます。
昆布塩(昆布の粉末と自然塩を合わせたもの)で、
よりいっそう根曲がり竹の繊細な旨みが引き出されます。
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※前回の訂正
木の芽(あけびのツル、若い芽)は「クセがなく優しい味」と書きましたが、本来はそうでもないらしい。
わたしがいつもいただいているのは、採れたてで若い新芽という特別美味しい部分で、本来はもっと苦味が強いものなのではないか、と家人から指摘を受けました。
山菜は時期や場所によって、味にも違いが出てくるようです。
上記で、ミズはスジ取りをするとご紹介しました。が、義父の話によると、湿地帯に生えているミズはもっとみずみずしく柔らかで、全くスジを取る必要が無かったそうです。
※山菜の入手について
店頭で見かけるものは栽培ものが多いようです。もちろん栽培ものでもそれなりに楽しめますが、機会があったらぜひ自生の山菜を味わってみてください。早朝の山菜摘みは決して楽に出来ることではありませんので、山菜と地理に詳しい方に案内いただくようにしましょう。
○大地宅配に入会なさっている方は「とくたろうさん」に登録すると、季節の山菜や在来種のお野菜などが届きます。
★ミズや根曲がり竹は下記のページが詳しいです。
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秋田県HP→食文化のページ
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春の喜び。山菜その1
春先の休日、お散歩の途中で、「ほら♪」と道端にひょっこり顔を出している土筆(つくし)を見つけるのは、いつも夫です。
冷蔵庫の中の目の前にあるバターに気が付かない彼が、何故か土筆を見つけることにかけでは、こと素晴らしい能力を発揮するのです。わたしがいくら目を皿のようにしても、絶対にかなわない。
聞けば、漫然とした草の中で、土筆がくっきりと浮かび上がって見えるのだそうな。イチローの動体視力ならぬ、静体視力とでもいいましょうか。
彼のこの並々ならぬ能力(?)は、実はその育った環境にヒミツがあります。
新潟県で生まれ育った(山奥ではない)彼は、小さい頃から春になると両親に山菜取りに連れて行かれ、食卓には毎日のように山菜料理が並んでいました。
もっとも10代も半ば以降は、親と山菜採りに行ったのは何回もないようです。
が、長いブランクにもかかわらず、小さい頃に培われた「山菜視力」は、都会暮らしでも眠ってしまうことなく、今も土筆でその能力を発揮しているわけです。
その夫の山菜採り師匠である義父(舅)は、シーズンになると今も元気に早朝から山へ出かけます。
雪国の人々にとって、冬が長く閉ざされている世界の分だけ、明るい春の訪れはとても大きな喜びです。それはわたしのような都会育ちには到底実感できない、晴れ晴れしい喜びに違いありません。
雪の下から顔を出すふきのとうから始まり、桜が終わり新緑がまぶしい初夏の一歩手前まで、山菜は春の訪れのしるし、春の大切な楽しみなのです。
結婚するまで、わたしには山菜ワールドは未知の領域でした。せいぜいお料理屋さんで、栽培の白いうどの小鉢を食べたことがあるくらいでした。
夫の実家で初めて山菜料理を目の前にしたときは、「草がメインなの???」と内心、少々面食らったものです。
おそるおそる食べてみると、独特の青臭い香りにすっかり魅せられてしまいました。(今なら「春の匂い」と形容するところ。笑)
ほろ苦さは越後の辛口のお酒にぴったりあうし、ぬるっつるっとした舌触りのお浸しや甘酢和え、しゃきしゃきしたきんぴらに、サクサクと軽い天ぷら。
こんなにおもしろい世界があったのか!
新潟の春は、ちょうどトウキョウの1ヶ月遅れ。
八重桜の咲く頃になると、夫と「山菜はまだかな〜」と実家からの宅急便を首を長くして待ちます。
「お義母さん、今朝届きました!どうもありがとう!!」
「昨日、お義父さんが早起きして行ってきたのよ。今回は山うどと木の芽、こごみが入っていたでしょ」
「あの大きい葉っぱは何でしたっけ?」
「あれはうるい。ええとね、ぎぼうしよ。さっと茹でて酢味噌で食べるといいから」
「あ、そうか、これがウルイね。今夜は山菜づくし、堪能します〜♪」
お義父さん、いつまでも元気で山菜送ってくださいね!
来年こそは彼を派遣しますね。長い都会暮らしで山菜視力が落ちているかもしれませんが、土筆で鍛えているので、きっと多少はお役に立つでしょう。

お店で見かける白いごぼうのようなウドは、栽培モノ。
山の野生のウドは、こんなに鮮やか。
香りも味も、栽培モノとは比べ物にならない。

皮は厚く剥いて、きんぴらに。
我が家の大好物♪

身の部分は、さっとお酢を入れた熱湯でゆがく。
酢味噌和えや胡麻和え、マヨ和えに。
これはお刺身サーモンとマヨ酢味噌和えにしたもの。
茎と葉は、
たらの芽やこしあぶらと同じように
天ぷらに!

よくお庭の日陰に植えてある「ぎぼうし」です。
花も食べられるそうです。
これは山で採った野生の若い葉。
少しぬめりがあって、わずかにほろ苦。
クセがあまりなくて食べやすい。
酢味噌和えで。

ふつう「木の芽」というと山椒の芽ですが、
山菜用語では「あけびの若いツル」をいいます。
ほとんどクセがなく、柔らかくて優しい春の味。
歯ごたえを残すように、さっと塩茹でし、
お出汁とお醤油、かつおぶしでお浸しにする。
こごみ(こごめ)もこうしてお浸しにすることが多い。
木の芽のお浸しには、
うずらの卵を添えるのがお約束。
デリケートな山菜なので、お店では手に入りにくいと思います。
これまた日本酒にあう!美味!
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我が家の山菜リスト;
ふきのとう、たらの芽、こごみ(こごめ)、しおで(ショデ/山アスパラ)、こしあぶら
木の芽(あけびの芽)、山うど、うるい(ぎぼうし)、わさび、山あさつき、山椒の芽、
みずな(ミズ)、根曲がり竹(姫竹、細竹)。
★写真が無くてごめんなさい。いくつかは下記のページでも見られます。
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○山菜・きのこ図鑑1&2 〜山釣り紀行(美しい画像がたくさん!)
○野菜図鑑(山菜) 〜野菜供給安定基金(野菜のことなら何でも!) |
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高野豆腐入り和風カレー。
お待たせしました!先週、NHKで紹介された(※)高野豆腐入りの和風カレーをご紹介しましょう。
ひとくちにカレーといっても、インド風から欧風までお店で食べるカレーが様々ならば、おうちで食べるカレーも実に多種多様です。
どこのご家庭も、隠し味や具など、一工夫なさっていますよね。同じカレールウを使っていても、おそらくご家庭によって微妙にお味が違うのではないでしょうか。
最近では本格的なスパイスを置くお店も多くなり、ルウを手作りする方もいらっしゃるでしょう。また市販のカレールウも、種類が豊富になりました。
家庭科の調理実習やアウトドア・クッキングも含めれば、誰でも一度は作ったことがあるお料理の代表ですね。
カレーライスって、ほんとに愉快なお料理です。
さて、ご紹介するのは、とてもあっさりした優しいお味の和風カレーです。イメージはお蕎麦屋さんのカレー。
我が家は夫の帰宅を待って夕食を始めるので、遅い夕食になることもしばしばです。揚げ物などこってりした重いお献立は、夜遅くはなるべく避けるように心がけています。
しかし、疲れているときほど、何故か恋しくなるのがカレーというもの。
そこで、少しでもカロリーを抑えて、しかもお野菜がたっぷり、あっさりして胃にもたれないカレーを、と考えたのが「高野豆腐入り和風カレー」です。
その特徴は;
○お肉の代わりに高野豆腐を使う→カロリーと脂質を減らし、たんぱく質を摂取。
○お野菜を複数種類使う→繊維質・ビタミン豊富。野菜不足を解消。
○お野菜を炒めない→脂質はカレールウに含まれる分だけ。
○あっさり和風→胃に優しい!
さらに、嬉しいおまけ付き;
○冷蔵庫にある余り野菜を一気に片付けられる!(笑)
○野菜を小さめに切れば煮込む必要が無い!(煮る時間は10〜15分程度)
○油分が少ないので、洗いものが非常にラク!
どうでしょうか、とてもカラダに優しそうでしょ?
我が家はご飯を玄米入り雑穀ご飯にして、さらにヘルシー度を高めています。さらっとした具だくさんのスープのようなカレーなので、ぱらっとした玄米がよく合うのです。
お野菜の旨みと歯ごたえ、お出汁の静かな味わいが楽しい、あっさりした優しいお味です。隠し味に加える白味噌とお醤油が、味を引き締めます。
ベースが和風のお出汁なので、余ったらカレーうどんに!これもなかなかイケるんですよ〜。
カロリー控えめ・あっさり味を好む方、和食党の方、スパイスが苦手な方、普通のカレーに飽きた方(笑)にオススメです。
“カレーなのに後味さっぱり、カラダすっきり!”という不思議な感覚を味わっていただけたら嬉しいです。
ただし、ガツンとパンチのあるカレーをお好みの方には向きません。念のため。
それと、もちろん我が家はお肉のカレーも食べるんですよ。念のため。

小さな我が家に、大きな撮影機材とスタッフ3人、
それにヘルプの友人とわたし。
せ、せまい、、、。
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若い撮影スタッフには、このカレーはかなり珍しいものに見えたようです。
「こんなに野菜が入るカレー、初めてです!」
「いつもこんなに野菜食べているですか?」
我が家ではフツーなんだけれど、、、。言葉を捜していたら、ヘルプを頼んだ友人が
「ここのウチはすごくお野菜食べるんですよー。青虫みたいね♪」
と、代わりににっこり答えてくれました(笑)。
全員で試食するときに、いつもしているようにぬか漬けを出したら、
「カレーにぬか漬け!」と、これまた驚かれてしまいました。
ウチってそんなに変わってる???
※NHK「生活ほっとモーニング」2003.5.9放送〜わが家のおすすめカレーライス
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季節の輝きを閉じ込めて。
ジャム、お好きですか?
無くても困らないけれど、あると嬉しい。
わたしにとってジャムは、お気に入りのイヤリングのような愛すべき存在です。
わたしの小さい頃、ジャムといえば、こってり甘いと決まっていました。
当時主流だったS社の紙の容器のジャムなんて、べっとりねっとり、これでもかというくらいの甘さでした。
でも小さいときはその甘い甘いジャムが大好きで、ときどきこっそりと、ジャムのカップにスプーンを突っ込んで舐めまわしては、よく母に叱られたものです。
オトナになるにつれて、甘いジャムは少し苦手になりました。
時代も大甘のペースト状のジャムから、果実の甘さと食感を生かした爽やかなジャムが人気になりました。(S社のジャムも最近は甘さ控えめになっているようです。)
ジャムなんて無くていい。ずっとそう思っていました。
ところが、です。ここ10年で、すっかりジャム好きが復活しました。
ジャムの楽しみ方も、トースト一辺倒から、チーズやヨーグルトに添えたり、紅茶に落としてロシアン・ティーにしたり、と広がりました。ときにはお肉の下味やドレッシングに少量加えたり、とお料理に使うこともあります。
高級なスーパーに行くと、きっとジャムの棚をのぞきます。
キュートでカラフルな瓶たちを見るのは、それだけでも心が躍るものです。
卵は必要だから買う。でも、ジャムは必要が無くても、つい買い物カゴへ入れたくなってしまうのです。
おかげで、我が家にはいつも何かしらのジャムがストックされています。
その中には衝動買いしたジャムもあるし、手作りジャムもあります。
手作りジャム。
そう、ジャムを作る楽しさに目覚めてから、ジャムがまた好きになったのかもしれません。
ジャムの作り方はとてもシンプルです。基本的には、旬の果物にお砂糖を加えて煮詰めるだけ。
たったそれだけのことなのですが、お砂糖の分量や煮詰め具合を変えるだけで、ずいぶんと表情の違うジャムになります。
リキュールを加えたり、果物をミックスしたり、アレンジも自由自在なところも楽しさのひとつです。
ジャム作りの楽しさは、とても妖しげで密やかです。
果物とお砂糖が溶け合って、ある瞬間から辺りの空気が、ふわっとジャム色に染まる様は官能的ですらあるし、あるいは、ふつふつと煮えたぎっているお鍋をかき回すのは、秘薬を調合している魔女の気分です。
そして、ぴっちりとビンに詰めたジャムを陽にかざして見るとき。
「ああきれい」と単純な言葉を口にしながら、季節の輝きをビンに閉じ込めた満足感で、すこしだけ意地悪な心で微笑むのです。
ジャムが無くても、日常生活は全然困らない。
でもジャムがあると、日常生活がほんのすこし、嬉しくなる。
またあの季節に会いたくなったら、ジャムを開封すればいいのです。果物の輝きといっしょに、季節に感動した記憶にも出会えるかもしれません。
そんな小さな心の遊びをしたくて、わたしは今日もジャムを楽しんでいます。
甘夏と国産オレンジをミックスした、
とっても美味しいマーマレイドです。
本来、マーマレイドは皮だけで作るようですが、
果肉をたっぷり入れることで、
苦味が穏やかでジューシーな、爽やかなお味になります。
甘夏を剥くのはちょっと大変だけれど、
がんばる甲斐のある美味しさです。
透明感のあるオレンジ色も美しい。
きちんと脱気殺菌して、
かわいいラベルをつけて保存しています。
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