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January,2002
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今日の美味小話 *  1/31

 がんばれ、受験生!

 2月。いよいよ受験シーズン本番ですね。
 明日1日は中学受験、そして2月3月は大学受験や高校受験の季節です。
 どうか、今までの勉強の成果を出し切れますように。



 「試験のときには、縁起を担いで豚カツ!」とはよく聞く話ですが、実は豚カツはオススメできません。揚げ物は脂肪分が多く、消化が良くないのです。緊張しているお腹には、ぜひ消化の良いものを入れてあげましょう。

 もちろん、朝ごはん抜きは良くないですよね。朝食を摂ることで、カラダが目覚め、アタマも活動を始めます。
 食欲が無い場合には、お粥さんやスープ、バナナ、お餅、ホットミルクなどを摂りましょう。嫌いでなければ、生姜などのスパイスを入れ、カラダを温めたり、スパイシーな香りで心身への適度な刺激を与えるのも良いと思います。
 朝食のフルーツにも気を配りましょう。かんきつ類は気分がスッキリしますが、カラダを冷やすことがあります。寒い時期の受験なので、かんきつ類は避けたほうが良いかもしれませんね。

 試験が長時間に及ぶ場合には、途中でお腹がすいてきますよね。そんなときのために、消化吸収のよいものを持っていると良いです。
 バナナやキャンディー、ベビー用のクッキーや甘食など。小さいおむすびも良いかもしれません。そういうものをちょこっとお腹に入れるだけで、気持ちがリラックスしますよ。
 また、糖分は素早く吸収されてエネルギーとなり、アタマの回転にも役立ちます。但し、お腹いっぱいになってはダメですよ!眠気を誘ってしまいます。

 当日、試験会場で飲み物を摂る場合、コーヒーやウーロン茶は胃への刺激が強いので、避けたほうが無難です。いつも飲み慣れているものでも、緊張しているときには胃も敏感になっていることがあります。
 カフェイン効果を期待したいのであれば、紅茶や緑茶が有効です。紅茶はミルクティーにすると、胃への負担も少なく、カルシウムがイライラを抑える効果もあるとされています。

 とても緊張する人は、ガムを噛むのも落ち着くそうですよ。もし家にローズマリーがあったら、ドライでもフレッシュでも、ほんの一枝、ポケットに忍ばせておくのも良いかもしれません。ローズマリーの香りには、気持ちを集中させる効果があるのです。(画像は我が家のミント。ミントにもリラックス効果があります。)

 不安な気持ち、逃げ出したい気持ち、力が入りすぎてしまう気持ち、よくわかります。ダイジョウブ、「試験大好き」という人は、めったに世の中にいないものです。
 でも、何試験であれ、選抜試験は、誰もが一度は通らねばならない門でもあります。
 受験生諸君、どうぞ蓄えてきた力を存分に発揮して、目指す門をくぐり抜けてくださいね!

 見守るご家族にも緊張の日々になりますね。まずは、家族全員がうがい・手洗いを励行して、受験生に風邪を感染す(うつす)ことのないよう、気をつけましょう。

 受験生とそのご家族に、
「キッチンひめ」からも、心からの応援を送りたいと思います。


 受験生のみならず、来月、再来月は、学生にとっては期末試験や学年末試験が待っていますね。
 働くオトナたちは、決算などで多忙な日々が続く方も多いでしょう。
 上で述べた食べ物のお話が、そうしたみなさんにとっても、ささやかなお役立ちメモになれば嬉しいです。
今日の美味小話 *  1/30

 健康オタク。

 告白しましょう、実はわたしは、健康オタクです(笑)。
 筋金入りの、というほどではないのですが、「○○を食べると、カラダに良い」という情報には、耳がダンボになります。
 ただし、無条件に何でも受け入れるわけではありません。わたしが興味を持つのは、いわゆるビタミン剤や栄養補助食品ではなく、食べ物として摂取するものに限ります。
 これにはちょっとした理由が、、、。

 わたしも独身時代は、ビタミン剤大好き、栄養補助食品大好き人間でした。仕事で忙しいときには、これらのもので、お手軽に昼食を済ませたこともよくありました。

 新婚の頃は、夫の健康管理をしなくっちゃ、とばかりに、ビタミン剤やらハーブエキスの入った錠剤やらを、毎日のように夫に「食卓処方」していました。
 ところが、です。あるときから、彼の手足にポツポツと発疹が出始めました。
「蕁麻疹(じんましん)じゃなさそうだし」
「食べものアレルギーも無いしねぇ」

 しばらくして、夫は皮膚科の門を叩きました。そこで言われたことは、
「これは薬アレルギーですね。何かお薬、飲んでいますか」
「えっ、特に何も。ビタミン剤くらいです」
ああ、それだわ。
ビタミン剤とかハーブの錠剤とか、ああいうのはダメですよぉ。前にもそういう人、いたんですよねぇ。
薬類はなるべく、飲まないに越したことは無いんです。
栄養は食品から摂るのがイチバンですよ!」

 この話を聞いたわたしが驚いたのは、言うまでもありません。だって、ちゃんとパッケージにアレルギー検査済みとあったし、適量も守っていたのですもの。
 でも、よくよく考えてみれば、なるほど、皮膚科の先生のおっしゃることはもっともです。ああ、可哀想なオットよ、ごめんなさい。

 以来、わたしの興味は、栄養補助食品から、「カラダに良い食べ物」「栄養を考える食事」に、大きく路線変更したわけなのです。




 今日も夫は、わたしの「処方」するものを食べています。日々のお食事以外に、現在続けているのは、生姜ドリンクと梅エキスです。

 生姜ドリンクは、根生姜をスライスしてお水からゆっくり煮出したものを、ストックしておきます。これにハチミツ少々を加え、レモンの絞り汁(またはミカンの絞り汁)で割って飲みます。
 朝食がパンのときには、ジンジャーミルクティーにすることもあります。お水とたっぷりの牛乳、スライスした生姜、紅茶葉を煮出すだけ。温まって美味しいですよ。

 梅エキスは奈良県吉野郡の王隠堂「手作り純正 梅エキス」です(大地宅配にて入手可)。これは有機栽培の青梅のエキスを濃縮させたものです。
 梅エキスは青梅1kgから20gほどしか取れないと言われ、クエン酸が豊富なため、昔から疲労回復や免疫力を高めるのに効果がある、とされているようです。これを毎日、耳掻き一杯程度の少量をなめるのですが、かなり刺激的なお味です。


 夫には、毎日これらを欠かさず摂ってもらっています。ですから、少なくとも夫だけは、風邪と無縁のハズなのですが、成果はうーん、何とも言い難いですねぇ。効果があるような、無いような。
 逆に、即効性があるようでは、カラダには強過ぎるとも言えるのですが。

 我が家では、わたしが健康に不安を抱える身であるため、夫が唯一の稼ぎ手です。
 愛情とかそれ以前に、夫が病気になっては、一家もろとも路頭に迷うことになりかねません。
「オットよ、これからもずーっと元気で、しっかり生活を支えてね!」
 誰にも聞こえない言葉をもごもごと唱えながら、今日もわたしは「処方」しています。



 ※大事な豆知識

1) 食べ物から栄養を摂取する場合でも、過ぎたるは及ばざるが如し。決して過剰に摂取してはイケマセン。ビタミンなど栄養素も過剰に摂取すると、体外に排出できず蓄積され、カラダに悪影響を及ぼすことがありますん(例外;ビタミンBとCは水溶性なので、過剰分は尿といっしょに排出されます)。→詳しくは自分で調べましょう。

2)常用しているお薬がある方は、特に注意が必要です。
  医師・薬剤師の注意を必ず守りましょう。
  • ワーファリンを飲んでいる方はビタミンK(納豆、クロレラ、小松菜、ほうれん草など)の過剰摂取は禁物。
  • 血圧降下剤であるカルシウム拮抗剤・免疫抑制剤・抗ヒスタミン剤のテルフェナジンと、グレープフルーツジュースも思わぬ相互作用をもたらし、危険な状態になりかねないという報告がなされています。→詳しくは医師に尋ねてください。
   

今日の美味小話 *  1/29

 料理するゲイノージン。


 今日は珍しく、芸能人のお話。暴走しています(汗)。



 お料理をする芸能人が多くなりました。
 芸能人もスタジオを離れれば、フツーのひと。自炊したり、家族のためにお夕食を作ったりするでしょう。一般的に見て、お料理をする芸能人は好感を持たれるだろうし、お料理も出来ないよりは出来る方がよいでしょう。
 わたしが気になるのは、お料理が出来ることを、売り物にする芸能人たちの存在。良くも悪くも、それを売り物にするならば、きちんとしたものを出してもらいたい。そう思うのです。

 例えば、SMAP。彼らは番組(SMAP×SMAP)の中で、「ビストロSMAP」という料理コーナーをもっています。
 番組当初は、思わずテレビ画面の向こうに手を貸したくなるくらい、心もとない手つきでした。が、今や彼らは、町のレストランと互角、とも思える腕前になっています。
 唯一、お料理担当から外れていた中居クンも、稲垣クン不在の間にチャレンジを始め、猛特訓したのか、あっという間にそこそこ(失礼。かなり、と言うべきか)の腕前になりました。
 おそらく彼らは、料理学校の先生方の指導を、逐一受けているに違いありません。それでも、実際に彼ら自身が調理し、ときにはアレンジも加えていることは、画面を通して視聴者によく伝わります。
 わたしが「隠れSMAPファン」である(ここで書いてしまっているのだから「隠れ」ではないですね。苦笑)ことを差し引いても、手際よく、しかも美味しそうな料理を作る彼らは、カッコイイと言えるのではないでしょうか。
 わたしの心の中では、「料理をするゲイノージン」として、SMAP5人は合格です♪

 料理本を出版する芸能人も多くなりました。
 多くの料理番組に出演する平野レミさん、グッチ祐三さんは、プロとして料理本を多数、出版しています。売り上げも上々のようです。

 でも、プロの力を借りて、名前ばかりの料理本を出している芸能人がいるのも、これまた事実。トーク番組やバラエティ番組でのふとした言動で、そうしたひとがお料理をし慣れていないことがバレバレになるのは、よくあること。
 こうしたゲイノージンの本も、プロが調理・監修を手がけているので、料理本としては良い出来だったりします。
 しかし!個人的にはとても気になるのです。
 料理本を出すのであれば、少なくとも、自分の出す本に載っているお料理くらいは、きっちり出来なくっちゃ。自分が調理したというお料理をテレビで披露するならば、材料は何か、きっちり言えなくっちゃ。Kさん、恥ずかしいよ。賢いハズの彼女は、自分の矛盾に目をつむっているのでしょうか。

 NHKの朝の連続ドラマ「ほんまもん」では、
「料理は愛や」 という台詞が、何度も出てきます。
 その度ににわたしは、「ほんとにそうよね、忘れちゃいけないわねぇ」、と密かに肝に銘じているのでございます。


あースッキリした!
一度こ−ゆーの書きたかったのよね〜
今日の美味小話 *  1/27

 諸江屋の「加賀宝生」。〜2002年全国銘菓巡りB

 「落雁、お好きですか?」
こう聞かれて、大好物です、と答えるひとは、特に若い世代には、少ないと思います。洋菓子の濃厚な味に慣れたわたしたちには、落雁などの干菓子はあまり馴染みがありません。

 そんな方にもぜひ一度、味わってもらいたいのが、金沢は諸江屋「加賀宝生」(かがほうしょう)。
 淡い塩味の生落雁の中に、羊羹(ようかん)がはさんであり、白と黒のコントラストがモダンな印象さえ受ける、格調高いお茶菓子です。



 生落雁と羊羹。この不思議な組み合わせは味のみならず、食感にも小さな驚きを潜ませています。
 落雁はふつう、初雪のように口の中で優しく溶けますが、「加賀宝生」の生落雁は、春を待つ根雪のよう。しゃりしゃり感を残しつつ、ゆっくりと溶けていきます。むっちりした羊羹との食感のコントラストも斬新です。

 「加賀宝生」を作る諸江屋は、金沢の数多い和菓子の店の中でも「落雁といえば諸江屋」という定評がある名店です。創業は嘉永2年(1849年)、現在の社長(諸江吉太郎氏)は六代目。資料によると彼は、お祖母さまから
「気のきつい者がつくるときつい味に、まろやかな人がつくるとまろやかな味になるがや」
とよく言われていたそうです。
 これはお料理にも通じることね、とわたしも深く感じ入りました。

 この諸江屋の落雁は、材料に特徴があるようです。落雁は基本的に、落雁粉と呼ばれるもち米の粉と砂糖だけ、というきわめてシンプルな材料から作られます。それだけに特に砂糖は重要とされ、良いお店では和三盆が使われます。
 和三盆は白下糖を盆の上で三度練ったことに由来しますが、諸江屋ではいってみれば和”五”盆、つまり和三盆よりさらに精製したものを使っているそうです。生成りの和三盆では、落雁の赤や緑が美しく発色しないのだとか。
 このこだわりが生むのかどうかわかりませんが、諸江屋の落雁はどれも、後味がことのほか優しく、甘さもさらりとキレが良いものばかりです。

 さて「加賀宝生」は、加賀伝統の能楽にちなんだお菓子だそうです。
 金沢は古くから能楽、謡曲の盛んな土地で、前田家五代藩主綱紀公は、京より、宝生流九代友春を招いて指南を受けました。
 こうして宝生流の能は加賀藩に保護され、文化文政の頃には能に携わるものも特に多く、「加賀宝生」として武家にとどまらず町衆にも普及した、とされています。
→能「加賀宝生」について;

 今年は加賀は、NHK大河ドラマ「利家とまつ」の舞台としても注目を浴びています。
 上に述べたように「加賀宝生」の基礎を築いたのはそれからずいぶん後のことではあります。が、山紫水明の地でもある加賀は、さまざまな伝統文化が今なお息づく、一度はゆっくりと訪れたい土地です。
石川県観光情報


 日本の銘菓にはそれぞれ、その土地の歴史や文化という背景を持っています。「加賀宝生」を食べながら、加賀の歴史ロマンや能の魅力を思うのも、また味わいが深まるというものです。
 落雁の魅力をもうひとつ。落雁は日持ちがし、消化も良いことから、お薬のあとの甘味としての人気も高く、昔から病床の方へのお見舞いとしても好まれています。

 「落雁って、贈るのもいただくのもちょっとねぇ」
そう思われている方、食わず嫌いになっていませんか?
 生落雁「加賀宝生」を、丁寧にいれた日本茶でゆっくりと。あるいは、小さな落雁を、家事や仕事の合間にお口にぽんっ。
 チョコレートやケーキでは味わえない静かな味が、清流のせせらぎの如く、いっときの安らぎと癒しをもたらしてくれるでしょう。



     ■諸江屋■ 生落雁「加賀宝生」
     10個/900円(諸江屋HPで通販、有名デパートにも出店)
     本店:石川県金沢市野町1-3-59/TEL.(076)245-2854
今日の美味小話 *  1/24

 試作。


 我が家の食卓には、ときどき「試作」のお料理が出てきます。それというのも、わたしが大地宅配で、レシピ提供のお仕事をしているからです。


 これは「新・中華丼」(仮称)。一見、ふつうのお肉そぼろですが、中華風(あくまでも「風」ですが)になっています。具は豚ひき肉と長ネギ、味付けはオイスターソースなど。
 半熟卵を崩しながら食べます。ご飯にぴったりの濃い目の味付け。冷めても美味しいです。冷めても、、、そう、今回は「お弁当に合うおかず」がお題なのです。

 今回のレシピは、新学期の時期に合わせて、「プロセス」(大地宅配の商品情報誌)に掲載されます。3月配布分のプロセスになると思いますが、調理(撮影用には大地宅配のスタッフが調理する)、撮影、印刷などが入るので、レシピはそれよりずっと前の締め切りとなるわけです。
 季節の先取りしてレシピを作るのは、なかなか気分が乗らないときもあります。材料が思うように手に入らないときもあります。また、何度か試作を重ねるので、試食担当の家族や友人の協力無しでは、わたしのお仕事は成り立ちません。
 おそらく、著名な料理研究家の先生方は、スタッフがお仕事をお手伝いしているでしょう。でも、わたしの場合は、日々の家庭生活の中でお仕事を引き受けているので、家族の理解と協力があってこそ、なのです。

 この日のメニューは、試作品のほか、精進揚げ、菜の花のナムル風、お味噌汁、お漬物でした。試作の「新・中華丼」は、ご飯がすすむことすすむこと。半熟卵や菜の花とのバランスも良いと思いました。
 あとは、これをお弁当用に改良しなくてはなりません。うーん、ああして、こうして、、、食べながら、頭の中にメモです。

 HPへの掲載は、このままの形か、お弁当用の形にするか、まだ決まっていません。なるべく早めに、HPにもレシピを掲載したいと思っているので、どうぞ楽しみにしていてくださいね。
→この試作料理は「そぼろ中華丼」になりました。3/20参照のこと。

今日の美味小話 *  1/23

 自家製おたくあん。

 我が家はこの冬、ささやかなお楽しみを満喫しています。

 定番の白菜の浅漬け。これは大地宅配の「浅漬けの素」に米酢、柚子の絞り汁、柚子の皮、生姜、タカノツメなどをブレンドして、我が家のオリジナル浅漬けを、ビニル袋でお手軽に楽しみます。柚子の香りが良く、お味はさっぱりサラダ感覚で、減塩仕様です。
 去年の梅雨ごろに仕込んだ梅酒も、ちょうど良い熟成具合になりました。クリスタルのグラスに入れると、梅酒のわずかなとろみで、琥珀色の光が美しくゆらゆら揺れます。我が家は焼酎はほとんど飲まないのですが、この梅酒+焼酎+ソーダ(梅サワーと言うのかしら?)は大人気。アルコールをあまり摂取できないわたしは、梅酒ちょっぴり+梅シロップ+ソーダで楽しんでいます。

 自家製おたくあんも、美味しい時期真っ盛りです。おたくあんは本来、糠(ぬか)とお塩で干し大根を漬け込むのですが、今回はちょっとお手軽ひめバージョン。ぬか床に漬け込みました。つまり、ぬかみそ漬けです。


 大根の泥を落として、1〜3週間ほど、外で干します。大根は、舅が家庭菜園で栽培した大根と、大地宅配で注文した大根、いずれも無農薬なので、皮ごと食べても安心です。寒い外気にさらすことで、大根は甘みを増していきます。干し具合はお好み。
 ほんとうのおたくあんを作るときには、水分が抜けて赤ちゃんの肌くらい柔らかくなるまで干すようです。が、わたしのはぬか床に漬けるので、しっかり干すのも良し、まだ水分が十分残る程度の生干しも美味しくできます。
 ぬか床は去年の夏から使っているものです。ぬか床としては若いですが、毎日毎日かきまぜ、昆布やかつおの出汁がら、椎茸の軸、生姜、タカノツメなどなど、さまざまなものを味出しに加えて、糠(ぬか)を継ぎ足し継ぎ足し、大事に育ててきました。
 こうなってくると、ぬか床もベランダの草花と同じ。愛着も愛情もたっぷりわいてくるというものです。
 干し大根をぬか床に漬け込んで、一週間目から食べごろになります。冬は発酵もゆっくりになるので、室外に置けば、夏場のぬか床ほど管理に気を使う必要がなくてラクです。かつ、ぬかみそ漬けですから、本来のおたくあんよりも漬け込む時間が短くて済みます。

 この冬だけで、もう何本も何回も漬けているのですが、大根やお天気の具合で、味は微妙に異なってきます。食べるときには毎回、「美味しく出来ているかしら」とちょっとしたスリルも味わえます(笑)。
 お味は、爽やかなおたくあん、とでも言いましょうか。大根のじんわりした甘みと、すっと後に抜ける酸味、ぱりぱりした食感が特徴です。夏場に作る、生の大根のぬかみそ漬けのような、とんがったところがなく、丸みがあるのです。また、計測したわけではないので正確なところはわかりませんが、おそらく普通のおたくあんよりも減塩になっていると思います。

 ところで、こういう自家製ものは、我が家では好評でも、ほかの方にも喜んでいただけるか、わかりません。
「こういうの食べる?うちで作ったのだけど、よかったらどうぞ」
と、おそるおそるお隣さんにおすそ分けしたところ、さっそく試食。
「美味し〜い!こういうの、田舎でよく食べていたのよ。ふふふ、食べ始めると止まらないのよねぇ」
どうやら杞憂に過ぎなかったようです。ヨカッタヨカッタ。

 あったかい日本茶で、あるいは炊きたての白いご飯で、よかったらあなたも一切れどうぞ。気持ちもほっとしますよ。
 あ、飛び出す画像じゃなくてごめんなさい(笑)。
今日の美味小話 *  1/22

 マルセイバターサンド。〜2002年全国銘菓巡りA

 今日は、掲示板で話題になっていた、北海道の六花亭マルセイバターサンド」をご紹介しましょう。



 「マルセイバターサンド」は、レーズンが入ったバタークリームを、ビスケットでサンドしたお菓子です。19746年の発売以来、六花亭のロングセラー商品になっています。ご存知無い方には、レーズンサンドと説明すると、わかりやすいかもしれませんね。

 レーズンサンドと言えば、横浜「かをり」「レーズンサンド」も有名です。
 六花亭の「マルセイバターサンド」と、「かをり」の「レーズンサンド」、見かけは似ていますが、食べてみるとかなり違うお菓子です。

 まず大きな違いは、サンドする生地の違い。「かをり」のは、ビスケットというよりはクッキー生地です。大雑把に言えば、サクサクは「かをり」、ややしっとりは六花亭と言えます。
 そして中のバタークリーム。これが決定的な違いでしょう。「かをり」のは、白いバタークリーム。六花亭のはバター色(黄色)で、象牙色に近い。「かをり」がやや軽さが感じられるバタークリームであるのに対して、六花亭のはなめらかでいてずっしりとしたコクと、独特な重さがあります。
 久しぶりに六花亭のマルセイバターサンドを食べたとき、このバタークリームは何だろう??と不思議に思いました。
 調べてみると、ホワイトチョコレートがブレンドされているのだそうです。なるほど、それでずっしりとしているのに、口溶けが優しい不思議な重さがあるのですね。ホワイトチョコレートのため、甘みが若干、「かをり」より強いかもしれません。この辺は好みが分かれるところでしょう。

 もうひとつ、マルセイバターサンドの魅力を挙げるとすれば、そのレトロなパッケージです。これは、十勝開拓の祖と言われる依田勉三が率いる「晩成社」が、十勝で最初に作ったバター「マルセイバタ」に因んだもので、包み紙もラベルを模しているのだそうです(六花亭HPより)。昔懐かしい空気を演出するのに、多いに役立っていますね。

 北海道はその昔は「蝦夷」と呼ばれ、アイヌ民族の地でした。本土との交流は江戸時代に少しずつ始められ、明治になると開拓が本格化します。
 明治政府は開拓使を置き、札幌を中心に、アメリカを模範とする近代化を推し進めました。明治19年(1886)、北海道庁が置かれ、開拓は民間中心に変わり、本土から続々と人とお金が流入していきます。そして(第二次大戦)終戦後はいち早く、函館と小樽に占領軍がやって来ました。
 アイヌ民族との微妙な関係、露西亜や中国など大陸に近い地理的背景、そして北海道の独自の歴史。こうした諸々のことが、六花亭や、日本で初めて発酵バターを作った「函館トラピスト修道院」など、北海道のお菓子の文化にも、エキゾチックな香りを色濃く放ってきたのでしょう。


 六花亭も横浜「かをり」も、直販店の数は多くありません。デパートなどの物産展で見かけることがありますが、限定品扱いで品切れすることも多いとか。
 地元以外の方には、なかなか食べられないお菓子なので、お土産に喜ばれると思います。

 「マルセイバターサンド」、関東出身・在住のわたしは「幻の銘菓」と思っていたら、通信販売がありました。「オンラインショッピングって便利〜!」と感心する反面、珍しさが半減したようで、胸中複雑であります。
 「でもきっと、お店で買うのはネットで買うのとは雰囲気が違うのよねぇ」とわたしの中では、マルセイバターサンドはまだまだ、幻の銘菓の地位にあり続けているのでした。



     ■六花亭■ マルセイバターサンド 
     10個入り/1000円 (六花亭HPにて通信販売)
     本店:帯広市西2条南9丁目/TEL(0155)24-6666

今日の美味小話 *  1/9

 博多銘菓「鶴の子」。
〜2002年全国銘菓巡り@

 トップバッターは、博多銘菓として有名な「鶴の子」(鶴乃子)。食べたことがお有りの方も多いと思います。

 「鶴乃子」」は黄身餡をマシュマロでくるみ、卵の形に整えたお菓子です。白色のマシュマロ(ほんのりした紅色もある)に黄色の餡、色合いも卵そっくりです。ひとつずつ和紙で包装されて、卵型の外箱に納められています。
 くどくない甘さ、マシュマロのぽよぽよした柔らかさとむっちりした黄身餡の歯ごたえの楽しさ、そして愛らしい姿が、このお菓子が長年にわたって親しまれてきた理由でしょう。

 この和洋折衷感覚のお菓子は、なんと明治末年に発売されたそうです。当時最も斬新とされた、米国直輸入のマシュマロの技術を和菓子に取り入れたのでした。
 今でこそ、黄身餡や小豆とスポンジやパイ生地の組み合わせや、いちご大福など、和洋折衷感覚のお菓子は市民権を得ていますが、当時としてはかなり大胆な発想だったことが想像されます。



 発売元の石村萬盛堂は、明治38年(1905年)創業という老舗で、博多っ子なら知らない者はいないでしょう。でも、和菓子にあまり縁の無い若者には、同社が経営する「ボンサンク」という洋菓子店の方が有名かもしれませんね。
 この石村萬盛堂は、調べてみたら、どうやら野心を持つ老舗らしい。おもしろいことがわかりました。
 今ではすっかりイベントとして馴染んだ感のある、3月14日「ホワイトデー」(バレンタインデーのお返しをする日)は、実は1978年(昭和52年)、石村萬盛堂の三代目社長が仕掛けたのが始まりだったそうです(「ビジネス記念日データブック」日本経済新聞社)。当時は「マシュマロデー」として、自社の「鶴乃子」の販売戦略だったわけです。(現在ではホワイトデーは、全国飴菓子協同工業組合の努力もあり、どちらかというとマシュマロよりはキャンディーを贈るイメージが強いですね。)

 それはともかく、「鶴乃子」は、わたしには幼少の頃から親しみあるお菓子でした。今考えれば、博多に親戚は無いので、どこからかお土産でいただくことが多かったのでしょう。
 めったにお目にかかれない割りには、子供心に印象が強く、わたしの中では「幻のお気に入り」のひとつであり続けたのでした。

 いえいえ、今では博多まで行かなくとも、全国各地のデパートなどで購入できます(→取り扱い店情報
 それでもやっぱり、博多で買った「鶴乃子」をいただくと、嬉しさは倍増。人間の心理って、可笑しいですね。



   ■石村萬盛堂■鶴乃子/10個箱入り1000円
   本店:福岡市博多区須崎町2-1 TEL:092-291-1592
   ※本店の様子はこのページで見られる。
今日の美味小話 *  1/7

 七草粥。〜新年に寄せてB

 「七草」とはセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズシロ(大根)、スズナ(かぶ)を言います。

 春の七草を入れるお粥を正月七日に食べる年頭行事は、室町時代あたりから始まったとされています。明治・大正の頃までは、広く一般家庭で行われる行事でした。
「春の七草を摘み、神前に供えてから食べれば、その年は病気にかからない」
などと言い伝えられてきたそうです。これは単なる迷信ではなく、現代の研究でも、春の七草はその優れた薬効が証明されています。

 現代の暦で正月七日に、七草を野生ものものや自家栽培で揃えるのは至難の業。そこで最近では、スーパーなどで、カゴやパック詰めされた「七草セット」が販売されているようです。
 そのようなものが手に入らない場合、身近なお野菜やハーブで「我が家風七草粥」作ってみませんか?



*ひめ風「七草粥」の作り方*

お粥の目安は、米1:水10の割合。
お米1合で2〜3人分。
厚手のお鍋でゆっくり、あまりかき混ぜずに加熱することが、美味しいお粥のポイントです。

1 お米はザルに入れて手早く洗い、吸水しないうちに分量のお水を入れた鍋に入れ、煮始める。中火で約10分程煮た後、火を弱め、蓋をして極弱火で静かに20分余り煮る。弱火にする前に一度だけかき混ぜるが、あとはなるべく混ぜないこと。

2 お粥を炊いている間に「七草」の準備をする。
「七草」は沸騰したお湯にサラダ油を少々とお塩を加えて、ごく軽くさっと茹でる。冷水にあてて色止めする。(但し、デリケートなハーブは生のまま使い、塩茹でしない。)水気をしっかり絞って、荒く刻んでおく。

3 お粥がさらっとした状態で、出来あがり。
食べる直前に、2の下処理した七草を加えて、1回だけ混ぜ合わせる。器につぎ分け、各自好みの量のお塩を加えて召し上がれ。


 わたしのオススメの「七草」は、大根葉、かぶ葉、セロリ、三つ葉、春菊、青ねぎ、小松菜やキャベツ、あれば自家栽培のハーブ(パセリ、ルッコラ、チャイブ、ミントなど)などです。
 「七草粥」はお正月のご馳走で疲れた胃腸をいたわる意味もあるので、七草粥の日のお献立は、根菜の煮物やきんぴら、湯豆腐など、お野菜を中心にして消化の良いものにしてみてくださいね。


「今年一年、どうか健やかに過ごせますように」
 心の中でそっと唱えて、自然の恵みに感謝していただきましょう。きっと、大地の自然の力が身体の隅々にまで流れます。気持ちも身体もすっきり。
 古来の年中行事は、現代のわたしたちの生活の中でも、行う意義を失ってはいないようです。
今日の美味小話 *  1/5

 I LOVE TOKYOA. 〜新年に寄せてA




ブロードウェイと
日本中で親しまれている
黄色のライオン。




シベリア、極寒の地。
失いかける
人間の尊厳と、誇り。
「異国の丘」にひっそり眠る
故国への熱き想い。

21世紀が、どうか
前世紀のような
「戦争と残虐の世紀」になりませんように。

劇団四季




ある意味で、
東京そして日本を象徴する風景。

三門(三解脱門/さんげだつもん)に
掲げられていたことばは
宗教を越えて
人々の心に訴える。





三門をくぐると、
開けた視界に飛び込む
大殿と東京タワー。



振り返って見えるは、
その姿に年月を刻んだ三門と
俗世の門前通り。








隅から隅まで清められ、
訪れる人々も
清々しい心を取り戻す。




そして迎えた新年。

生きとし生けるものを愛し、
作物に
収穫に
かかわる人々に
感謝の気持ちを持って、
物を食す。

そういう心で一年を過ごしていきたいと思います。


増上寺



陽はまた沈み



また昇る。




いつもの窓から
見やる空。
陽はまた沈み、また昇る。
同じに見えるけれど
違う毎日。

明日はどんな日になるだろう。

あなたが
わたしが
ほんのすこし違う毎日を
味わい
愛おしむことができますように。

2002 美味小話 *  1/1

 お雑煮。
〜新年に寄せて@

 元旦の朝。
 家族が集まり、居住まいを正して新年の挨拶を交わす。こうして新しい年の風を家の中へ迎え入れ、一年最初の食事が始まります。

 お正月の祝膳は、ほぼ全国的に、おせち料理とお雑煮です。が、その中身、特にお雑煮は、実に地方色豊かであり、また家庭によってさまざまにアレンジされています。
 民俗学者柳田國男はその著書「食物と心臓」で、お雑煮は神様にお供えしたお餅を、神事のあとで神様と共に食べるという、一種の儀式であった、と書いています。

 核家族の我が家では新婚の頃、お雑煮が大問題となりました。
 新潟県出身の夫は、お雑煮はお醤油味のお汁にたっぷりのお野菜のほか、鮭といくらを必ず入れ、煮餅を入れると言います。
 他方、妻は関東生まれの関東育ち。かつおと鶏のお出汁のお澄ましに、具はかまぼこや三つ葉、人参、鶉(うずら)の卵、お餅は焼いてからお湯に浸します。
 当然、どちらのお雑煮の姿が正しいということは無いのですが、
「お雑煮はこうでなくっちゃ」
「そんなのじゃあ、お雑煮じゃないよ」
と、互いに、自分が慣れ親しんできたお雑煮にこだわり、年末から揉めたものです。振り返ってみれば、新婚夫婦にありがちな、意地の張り合いだったのかもしれません。

 幾つかのお正月を経て近年は、新潟風と関東風の日替わりに落ち着きました。今年は、恒例の友人たちと迎える元旦は、関東風です。2日以降は、新潟風になります。
 強いて言えば、この日替わりお雑煮が「我が家のお雑煮」ということになるでしょう。今ではどちらか片方が無くても、物足りなさを感じます。
 お雑煮は、その土地の心と受け継いできた家庭の心を、長年のうちにその中に潜ませてきました。互いのお雑煮を受け入れ味わうことは、縷々(るる)と流れる家族の心と文化を受け継ぐことになるのかもしれません。

 心身に染み渡るお雑煮を味わいながら、こんな少々大仰とも思えることを思うのは、お正月だからでしょうか。それとも、年取りを重ねてきたからでしょうか。


 夫婦円満、家庭の平和は、
 共に囲む「おうちごはん」から。


 今年もこれをモットーに、気持ちも新たに、しかし気負うことなく平々担々と、過ごしていきたいと思います。



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