No.4
(2001年2月16日)
まだまだ寒い日が続きますが、ドイツにはすこ〜しずつ春の気配がしています。

最近では、早朝になると鳥のさえずりが聞こえるようになりました。カラスのような姿だけれど鳴き声がとても綺麗な鳥
ドイツには真っ黒い、小さなカラスみたいな鳥がいるのですが、この鳥が春になると、とっても綺麗な声で鳴くのです♪
時間は早朝及び夕方。
この鳥の声は春の訪れを告げるお知らせというところ。

ドイツでは、3月には桜が咲き始めます。
日本の桜とは種類が違うそうですが、4月の中旬頃まで、様々な種類の桜の花が楽しめます。
オランダにキューケンホフという所があるのですが、ここの自然公園にはチューリップ、ヒヤシンス、ムスカリ....もう数えきれないくらいの花々で一杯です。
3月になると、ヨーロッパ中の観光客がここにやってきます。
ここは公園のお花だけではなく、チューリップ畑も見る事ができ、その景観は、まさにお花の絨毯といったところ。
(残念ながら、その画像はまた、後日ということで。)
そんな春の訪れを感じるドイツですが、このところ、深刻な問題抱えています。アタシたちも気の毒なのよ。もォ〜! イラストbyひめ

皆さんも、既にご存知の事と思いますが、
昨年から再び問題となったあの狂牛病(牛海綿状脳症 Bovine Spongiform Encephalopathy 略してBSE)です。
ドイツでは先月、消費者保護対策の遅れを理由にフィッシャー連邦保健相とフンケ連邦農相が引責辞任しました。

今から数年前に、イギリスで狂牛病が発生した時も、欧州内では大問題となりました。
当時はドイツのお肉屋さんへ行くと『ドイツ産の牛肉です』と、ご丁寧に表示してあり、私をはじめ、皆さん、わざわざドイツ産の牛肉を選んだものでした。
今から思うと、あれは何だったのでしょう...!?

この狂牛病、プリオンというタンパク質によって牛の脳が侵される病気です。
その牛から人間へプリオンが感染すると、10〜20年の潜伏期間を経て、
新型クロイツフェルトヤコブ病という、致死性の痴呆症を引き起こすのだそうです。

その感染経路として、現在分かっているものが、動物性飼料です。

皆さんは動物性飼料とは、どのような物かご存知でしょうか?

ちょっとショッキングなお話ですが、
それは病気の牛や羊、豚、猫、ネズミ、鶏等の死骸を粉砕した物で、これらを食肉となる牛に餌として与えていたのです。
本来、草食であるはずの牛が、そんな物を食べていたとは、今さらながら驚きです!

また、汚染された肉は、加熱処理も冷凍処理も不可というから困り物。
危険な部位と言われているのが骨、脊髄で、最も危ないのが脊髄の通る、背骨だそう。
従って、Tボーンステーキは勿論の事、ゼラチン、ブイヨン等も要注意です。

大変なことになっているドイツのお肉屋さん






ところで、町中のお肉屋さんでは牛肉は売れているのかというと、勿論さっぱり売れていません。

いつもの牛肉コーナーは狭いスペースに追いやられ、変わりに鴨や豚、鳥などが幅をきかせています。



そして、ドイツを代表する食品であるハム、ソーセージまでもが要注意とされてしまいました。
今ではイタリア産のハムやソーセージが並ぶ有り様。。。
ここまでくると、「それだって大丈夫なの?」と疑いたくもなります。


そこで、新たに登場したのが、カンガルー肉(オーストラリア産)やダチョウ肉。日本では珍しいダチョウ(エミュー)の肉
見た目、カンガルー肉は赤身の牛肉に似ています(右の写真)。
また、ダチョウ肉(エミュー)はここ数年、コレステロールが低いとの事で注目されていました。
噂では結構、美味しいとの事ですが。。。
   

.........いったい、何時になったら安心してドイツの牛肉を食べられるのでしょう。
問題の動物性飼料は1988〜90にイギリスから日本にも輸出されたと聞きます。



残念ながら、現代では狂牛病以外にも、ダイオキシン等、他にもたくさん問題があります。

私達が毎日、口にする食材。
これらが何処でどのように栽培、飼育されたのか、
消費者がもっと知り、考える時代になったのだと思います。


大切な家族の健康を預かる主婦としては、少しでも安心して口にできる食材を選びたいですよね。
     


   それでは次回まで、Auf Wiedersehen!(さようなら)

                      プ〜さん

肉牛について
畜産ZOO鑑
狂牛病について
狂牛病の正しい知識〜内科医/池田正行
YAHOO!NEWS
CNN.co.jp
厚生労働省
弘前大学能楽生命科学部

補足情報 byひめ



狂牛病について、ご参考までに下に補足情報として新聞記事を掲載します。   by ひめ
2001年3月5日



* 狂牛病について * 〜日本経済新聞 2001年2月25日
「サイエンス」ページより全文引用

    生物でないのに自己増殖 〜狂牛病を起こす異常たんぱく質

 1986年に英国で見つかった狂牛病が欧州各国に広がっている。昨年来、フランスやドイツなどで狂牛病の例が増加。人間にうつる可能性も指摘されており、日本は牛肉の輸入制限に乗り出した。この病気の病原体は細菌でもウイルスでもないたんぱく質「プリオン」。やっかいな存在で、かんせんや発病の仕組みにはナゾが多い。

  人間にも感染?

 
狂牛病(牛海綿状脳症)の牛は脳が隙間だらけのスポンジ状に変質する。物音に過敏に反応して目をむいたり、つまずいて狂ったように踊ったりし、発病から数ヶ月で死に至る。牛の奇病として英国で見つかり、92年に大流行した。
  同種の病気としては、羊がかかる「スクレイピー」や人間の「新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病」などがある。狂牛病はスクレイピーにかかった羊の肉や骨が飼料に使われ、これを食べた牛に広がったと推定されている。
  さらに96年、英国政府が牛から人間に感染する可能性があると発表。騒ぎが大きくなった。因果関係は明確でないが、89年以降に英国で87人、フランスで2人、アイルランドで1人の新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病患者が出ている。
  これらの病気が恐れられているのは病原体が特殊で、治療法もないためだ。普通の伝染病の病原体は細菌やウイルスなど、小さいながらも生物で、抗生物質や抗ウイルス剤などの薬が効く。これに対し狂牛病の病原体は「プリオン」というたんぱく質の一種で、生物ではない。

   数ヶ月で死亡も

  プリオンはもともと健康な動物の脳に存在し、中枢神経の働きなどを支えている正常なたんぱく質だ。それが何らかの原因で病原性を持つ異常型に変身、体内で増殖して悪さをすると見られている。
  異常型と正常なプリオンとは分子の形が違う。正常型はバネのようならせん構造だが、異常型はシートのような形だ。異常型が体内に入ると、自分の体を鋳型にして正常型を無理やりシート構造にかえてしまうらしい。帯広畜産大学の品川森一教授は「異常型は触媒のような役を演じながら自分地震を複製していると考えられる」と説明する。
  体内でで異常型が増えると、正常型の働きが邪魔されて神経に異常をきたすようだ。異常型そのものが神経を傷つけている可能性もある。人間の場合、発症すると痴ほう症状が急速に進み、数ヶ月で死亡することが多いという。

   煮ても分解せず

  厄介なことにプリオンは細菌やウイルスよりも極めて丈夫だ。30分煮ても壊れない。仮に食肉に含まれていた場合、ステーキやシチューなどに調理しても分解しない。
  農水省は「水際で食い止めることが大切」として、欧州産の牛肉について1月から禁輸措置を取っている。その他の国の牛肉も、狂牛病でないことの証明書が必要。牛を原料に使った医薬品や化粧品の一部も禁輸だ。国内で狂牛病が発生した例はまだない。
  では欧州で牛肉を食べるのはどうか。欧州では現在、生後30ヶ月以上の牛に狂牛病検査を義務づけ、合格したものだけを出荷している。また、普通の肉の部分にプリオンは蓄積しにくく、危険なのは脳や脊髄など一部の器官とされる。
  過去には300万頭を超す狂牛病の牛が出荷されただ、関連が疑われる新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病を発症した人は100人足らず。仮にうつるとしても「感染力は極めて弱い」と専門家は見る。
  ただ、新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は潜伏期間が長い。日本生物科学研究所の山内一也理事によると、感染から発症まで約5年かかることもあるという。「油断せずに今後も対策を続ける必要がある」と山内理事は話す。


推定される感染経路 (日経新聞より)

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